フィレンツェの地元で愛される贅沢なブティックの、創作に富むイタリア人オーナーのアトリエを訪ね、オーセンティックなオリジナルを手に入れたい。


金細工の技巧を駆使し
歴史のイメージを潜ませる

Alessandro Dari
(アレッサンドロ・ダーリ)

ジュエリー・ラインからイエローゴールドとブルートパーズの円形ピアス 1,600ユーロ。パールを使ったドロップ形ピアス 2,300ユーロ。指輪はダーリさんの作品を代表するアーキテクチャー・シリーズのもの。サンタ・クローチェ聖堂をかたどっている。ホワイトゴールドにダイヤ、サファイアをセット 7,000ユーロ。「教会や城をモチーフとした指輪は、自身を守る要塞を表現しています」。

 かつてダンテが思索を巡らせ、ガリレオ・ガリレイやミケランジェロの末裔が暮らしたサン・ニッコロ通り。その通りに面して立つ17世紀の建物に、著名な金細工のマエストロであるアレッサンドロ・ダーリさんは工房を開く。

ギャラリーには神秘的なオブジェが隙なく飾られている。ここにはダーリさんの作品を掲載した出版物も。ヴァチカンから一流ファッション誌まで、活躍の場は広い。
ギャラリーの入り口では数十年の歳月をかけて完成させた仕掛け時計が迎える。

 フィレンツェ金細工の技巧を駆使し、そこに深遠な歴史のイメージを潜ませるダーリさんの作品は、ジュエリーという枠を超え、芸術品として高く評価される。工房に続くギャラリーを案内しつつ、マエストロは自作について語った。

照明を落とした空間に、ジュエリーやオブジェが浮かび上がるギャラリー。

「私はルネサンス期の創造美を甦らせるため、作品を生み出しています。当時の教会的な聖なる美しさは、私自身の魂と呼応する。美は魂の糧でもありますから」

ヴェネツィアをモチーフにデザインされた指輪。シルバー×ゴールドにトパーズをセット。14,000ユーロ。

 歴史や宗教にテーマを得た金細工は彫刻的で、物語性高く、不思議な磁力を発しているようだ。まさに身に着けるルネサンス。美しき魂の糧を見つけてみたい。

館内には1630年から工房が設けられていたという。

Alessandro Dari
(アレッサンドロ・ダーリ)

所在地 Via San Niccolò 115R, Firenze
電話番号 055-244747
営業時間 10:30~19:30(日曜 11:00~)
定休日 無休
http://www.alessandrodari.com/

取材・文=上保雅美
撮影=小野祐次
コーディネイト=大平美智子

この記事の掲載号

イタリア

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定価1110円(税込)

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