日仏友好160周年を記念し、日本の文化芸術を紹介する「ジャポニスム2018 響きあう魂」がフランスで開催。パリを中心に繰り広げられる大規模な祭典をご紹介!

何度もパリを訪れたくなる
豪華ラインナップ

 日本とフランスの外交関係樹立から160周年にあたる2018年、日本の様々な文化芸術を紹介する「ジャポニスム2018 響きあう魂」がフランスで開催される。

 パリ市内を中心に20を超える会場で歌舞伎や能楽、雅楽などの伝統芸能から、江戸絵画、日本映画、アニメ、最先端デジタルアートまで、様々な展示や公演が、7月から8カ月にわたって繰り広げられるのだ。

 一例を挙げると、ルーヴル美術館のピラミッド内で彫刻家・名和晃平氏の大型彫刻作品が展示され、1900年のパリ万博に合わせて建設されたプティ・パレ美術館では、江戸中期の天才絵師・伊藤若冲の畢生の大作《動植綵絵》と《釈迦三尊像》の全33幅が一堂に会する。フィルハーモニー・ドゥ・パリでは宮内庁式部職楽部による雅楽が披露され、現代美術の殿堂、ポンピドゥー・センターではフランスで圧倒的人気を誇る建築家・安藤忠雄氏の個展や河瀨直美監督の特別展示と全作品回顧上映が行われる。演劇の分野ではフランスからのラブコールで実現した、中村獅童、中村七之助による歌舞伎や、日本の若手演出家による現代演劇も上演される予定だ。

 参加型の企画も充実しており、日本の専門家が直接、実技と講義を行う和食セミナー、フランスの子どもたちや柔道指導者を対象とした柔道の特別講習会などが開かれ、体験を通して、日本の生活文化の真髄やその精神を知ってもらう機会が用意されている。

 「これほどの長い期間、パリ中の会場を使って展示や公演が行われるのは前代未聞、画期的なことです。日本文化の多様性や、その底流にある美意識を伝えたい。日本の食や地方の祭り、伝統工芸なども紹介し、世界にまだ知られていない日本文化の魅力を積極的に発信していきます」と国際交流基金ジャポニスム事務局は意気込みを語る。

 海外との共同文化事業としては格段の規模を誇るこのプロジェクトは、2016年5月の日仏首脳会談により、日本文化を世界へ発信する取り組みとして実施が決定したもの。副題にある“響きあう魂”には、異なる価値観の調和を尊ぶ日本文化ならではの「美意識」を世界に紹介し、文化芸術を通して、共鳴の輪を世界中に広げたいという想いが込められているという。

 19世紀のフランスの芸術家たちによって日本美術が見出され、ヨーロッパに多大な影響を与えた「ジャポニスム」旋風。数世紀を経て開催される祭典は、日本文化の歴史と多様性、高い技術と豊かな精神性、日本人の美意識と智恵を再発見する“ネオ・ジャポニスム”としてフランス、そして世界を驚かせることになるだろう。

 フランスを訪れた際は、ぜひ今の日本を代表する文化芸術に触れて、その懐の深さを再認識してほしい。

◆パリ市内のイベント

 パリ市内のイベント詳細は下記リンクをチェック!

» 展覧会

» 舞台公演

» 映像

» 生活文化 他


◆パリ郊外、市外のイベント

●ジャパン・エキスポ
2018年7月5日~7月6日 邦楽ライブ 和太鼓×津軽三味線
http://www.japan-expo-france.jp/jp/

●国立演劇センター ジュヌビリエ劇場
2018年9月20日~9月24日 現代演劇シリーズ 『ダークマスター』(タニノクロウ 演出)
2018年9月25日~9月29日 現代演劇シリーズ 『地獄谷温泉 無明ノ宿』(タニノクロウ 演出)
2018年10月5日~10月8日 現代演劇シリーズ 『自慢の息子』(松井周 演出)
2018年11月22日~12月4日 現代演劇シリーズ 『ワレワレのモロモロ ジュヌビリエ編(仮)』(岩井秀人 構成・演出)
https://www.theatre2gennevilliers.com/

●メゾン・デザール・ドゥ・クレテイユ
2018年10月25日~10月27日 コンテンポラリーダンス  ― 伊藤郁女×森山未來
http://www.maccreteil.com/fr

●ヴィルボン=シュル=イヴェット市 ル・グラン・ドーム
2019年1月~2月 柔道

ジャポニスム 2018
https://japonismes.org/

最新情報は続々更新されます。詳細はURLをチェック!

<次のページ> パリ市内のイベント(展覧会)

Text=Yumiko Kageyama
Photographs=Atsushi Hashimoto
Illustration=Shinji Abe

この記事の掲載号

新しいパリ

CREA Traveller 2018年春号

どこか遠くへ行きたいときに
新しいパリ

定価1110円(税込)

詳しくは
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CREA Traveller 2018年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在は異なる場合があります。