ローフード専門店としては世界初の
チョコラテリア&ジェラテリア

 友人を招待したりされたりの食事会が頻繁に行われるイタリア。招いた方は手料理でもてなし、招かれた方はワインやデザートを持参するのが一般的です。

「Grezzo(グレッゾ)」では、定番のティラミスやチーズケーキ他、その日によって6、7種類のスイーツが並ぶ。

 先日、週末のランチ会に誘われ、友人の家にお邪魔したのですが、彼女は大のスイーツ好きにもかかわらず、ラクトースアレルギーのため、ミルクや乳性の素材を使ったジェラートやスイーツはいっさい口にできないのでとても気の毒。お酒はあまり飲まないし、どうしたものかとあれこれ考えているときにふと思い出したのが「Grezzo(グレッゾ)」というお店。

店の奥にある工房では手間暇かけてスイーツがつくられている。

 世界初のローフード・チョコラテリア&ジェラテリアと銘打つグレッゾがローマ市内のモンティ地区に第一号店をオープンしたのは3年前の2014年。今年はローマに続き、トリノにもお店がオープンしました。

モンティ地区にあるグレッゾ・ローマ店。
モンティ地区は、話題のお店やアーティストの工房が立ち並ぶ人気エリア。

 アレルギー体質の人や食による健康維持に気を遣うイタリア人が年々増えるなか、それに比例して急激に数を増しているのが、ローフード、ビーガン、グルテンフリー、ラクトースフリーに特化した(あるいはそういったニーズにも対応している)お店やレストランです。ローフードは食物が持つ栄養素を破壊しないよう食材を42℃未満で加熱処理し、時間をかけて調理するのが特徴です。

店内には数席のイートインスペースがあり、ジェラートやスイーツを食べながらのひと休みもできる。

文・撮影=村本幸枝(アッティコ)