日本三大美肌の湯の名に相応しい
歴史ある温泉街で湯巡りを

ハミルトン宇礼志野の浴場は、ピラミッド型の屋根がある露天風呂(写真上)、木目を活かしたレトロな大浴場(写真下2点)のほか、貸切露天も。重曹泉のためトロリとしたお湯で、湯あがりの肌はすべすべに。日帰り利用の外来入浴も可能。

 開湯1300年を迎えた嬉野温泉。奈良時代の書物にも記されている、九州屈指の由緒正しい湯治場だ。無色透明でとろけるようなぬめりのあるお湯は、ナトリウムを多く含む重曹泉で、角質化した皮膚を滑らかにし、みずみずしい肌をよみがえらせてくれる。また、飲めば胃腸や肝機能などを活性化させる効果もあるらしい。

「シーボルトの湯」は大正時代から続く公衆浴場。400円。(電話番号:0954-43-1426)

 そんな効能豊かなお湯が湧き出る嬉野は江戸時代の宿場町の風情が残る街。ドイツ人医師、シーボルトが訪れた記録から名付けられた、オレンジ屋根が目印の「シーボルトの湯」や、街歩きの途中で気軽に体験できる足湯、足蒸し湯などが点在し、さらに多くの宿泊施設で立ち寄り湯を歓迎していて、日帰り入浴も楽しめる。

左:「シーボルトのあし湯」。地元の人や観光客の憩いの場としても人気。
右:「湯宿広場」の“足蒸し湯”は、円状に7席。膝から下をナノミストで温め、デトックス効果も期待できる。足湯はともに無料。

 ほかにも、美肌の神様を祀った神社、嬉野の温泉水で調理する、とろける湯豆腐、温泉と並んで名産のうれしの茶など、見どころも、おいしいものも盛りだくさんの街なのだ。

◆ハミルトン宇礼志野

 嬉野の高台に建つ大正ロマン薫る洋館ホテル。ホテルの機能性と旅館の寛ぎ感を併せ持つ瀟洒な佇まいに、旅する幸せで満たされる。陶磁器や映画などに関する蔵書1000冊が並ぶクラッシックなロビーや、食事時間を過ごす開放感溢れるダイニングにうっとり。

 3タイプの浴場、シモンズ社製のベッドを採用した客室など、細部にわたって行き届いた設備とホスピタリティに癒されるはず。

ハミルトン宇礼志野
所在地 佐賀県嬉野市嬉野町岩屋川内288-1
電話番号 0954-43-0333
チェックイン/アウト IN 15:00/OUT 11:00
料金 1室2名利用 1名料金 16,000円~(税・サービス料別)
客室数 38室
アクセス 嬉野IC.または嬉野バスセンターから送迎あり
http://www.hamilton-ureshino.jp/
※カード利用可(VISA・MASTER・JCB・AMEX・DINERS)

●協力
さが移住サポートデスク

電話番号 0952-25-7551(佐賀・福岡)/090-1657-8205(東京)
http://www.sagasmile.com/

2017.08.10(木)
Photographs=Yumiko Shimosoyama

CREA 2017年8月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

夏休みと、ごちそう。

CREA 2017年8月号

47都道府県の旅で見つけた
夏休みと、ごちそう。

定価780円