2年に一度開催されるトリノ国際食品見本市へ
気づけば2014年もあとわずか、みなさまも年の瀬を何かと忙しくお過ごしかと思います。私も慌ただしいなかにも、時のすぎる早さをふと思い浮かべては、ああ、こうやってまた年をとっていくのね～、とひとり虚しく思ったりしています。
たくさんの生産者が出展するサローネ・デル・グストの会場。
さてさて、私からみなさまへお届けする今年最後のイタリアの情報は、今年を締めくくるのにふさわしい楽しいイベント、トリノで開かれた「サローネ・デル・グスト―国際食品見本市」のレポートです。
左：チーズ、サラミの試食販売。右：ソムリエから詳しい説明を受けつつ、ワインのテイスティング。
2014年10月23日～27日に開催されたトリノ国際食品見本市は、隔年開催で催されるイベント。イタリア全土のおいしいものが集合するほか、世界各国からもその土地のおいしいものが集まる大規模なもの。トリノのあるピエモンテ州のブラという街で発祥した「スローフード」の哲学を普及することを目的とした国際食品見本市です。会場となるトリノ・リンゴット見本市会場は、自動車メーカー、フィアットの工場跡地でかなりの広さなのですが、そこを埋め尽くすほどたくさんの生産者が参加しています。
左：今年採れたてのオリーブオイル。絞り立てはこんなきれいな緑色。右：生産者の方からお話をききながら味見すると、また違った発見が。
イタリアの食品紹介は、各州ごとにまとまってブースが配置されていました。イタリアは日本のように南北に長く、海に山にと多様な地形をしていますから、地方によって特産品や郷土料理が全然違うのです。こうやって一堂に会しているのを見ると、どの地方にどんな特産品があるかよくわかってとっても興味深く、見てまわるだけでもおもしろい。各ブースでは、試食販売も行われており、生産者の方のお話をききながら、選んで買えるのが、こういうイベントの楽しいところ。
文・撮影＝藤原亮子
