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秋には白い食べものを取り入れよう

 本来は季節ごとに、その時期にしか食べられない、旬の美味しいものがたくさんあります。春はデトックス効果のある菜の花、蓬(よもぎ)、春菊などの“緑”の野菜を。梅雨時は水分代謝を助けるトウモロコシ、大豆などの“黄色”の穀類を。夏はトマトやスイカなど、“赤い”色の熱を下げるものを。秋は梨、白胡麻など“白く”潤いのあるものを。冬は老化防止が期待できる黒胡麻、黒豆など“黒い”ものを摂るのがよいとされています。季節によって、象徴の色が変わるのも興味深いですね。

 現代はあまり四季を感じられなくなってきていますので、暦上の季節だけでなく、その日その日の天候にあわせた食材や調理法を考えることも有効です。土用の丑の日には鰻を食べて暑気払いをしますが、その日だけ鰻を食べたって体調はよくなりませんからね。 毎日、「今日は何を、どう食べよう」と考えることが、食養生につながります。

 旬を感じることの大切さ。これは身体の健康についてだけいえることではありません。わずかな季節の移ろいに気付くことができるような、心のゆとりを持てることが理想です。ストレスの多い社会で、時間に追われてしまい、毎日、夜はぐったり……。疲れきって食事をする気も起こらず、お風呂にも入らず、そのまま寝落ちしてしまう…、なんてことも多いかもしれませんが、年齢を重ねたら、今まで以上に自分を大切にしてあげてくださいね。

谷口ももよ(たにぐち・ももよ)

「健康は日々の食卓から」と「美食同源」をテーマに、身近な食材を使った簡単で美味しい薬膳レシピを提案。なかでも豆腐や野菜を中心としたよりヘルシーな“ベジ薬膳”を提唱する。薬膳料理教室を主宰し、講師育成の薬膳講座を全国で展開。レストランへのレシピ提供や企業との商品開発など活動は多岐にわたる。著書も多数出版し、『身近な10の食材で始める薬膳ビューティーレシピ』(講談社)、『5色の野菜でからだを整えるべジ薬膳』(キラジェンヌ)で、グルマン世界料理本大賞グランプリを2度受賞。「東洋美食薬膳協会」代表理事、「全日本薬膳食医情報協会」名誉顧問、「日本豆腐マイスター協会」理事、薬膳料理教室「Salon de Maman」主宰。国際中医師。

●谷口ももよ公式サイト https://yakuzen-salon.com/
●東洋美食薬膳協会 https://orientalyakuzen.com/

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