クリスマスならではのお菓子「ミンス・パイ」

サマセット・ハウスのアイススケート・リンク

 そのほかにも、冬の間だけオープンするのが、サマセット・ハウスやハイド・パークなどに設置される野外アイススケート・リンクです。ひとりでは滑れない子ども向けには、つかまって安全にスケートを楽しめるペンギン型アシストも用意されています。前述以外にも、ロンドン塔、自然史博物館、ロンドン・アイなどの観光名所にも、冬季限定のアイススケート・リンクがオープンしています。ハイド・パーク、自然史博物館では、スケート・リンクに加えて、クリスマス・マーケットも立ち、飾り付け用のオーナメント、ニット帽などの手作りクラフト・アイテムやスパイシーなホットワイン「モルト・ワイン」を売るストールなどが並び、マーケットを冷やかして歩くだけでもクリスマス気分は盛り上がります。

サマセット・ハウスのアイススケート・リンク

 最後に、この季節の英国で一番よく見られるお菓子「ミンス・パイ」についてご紹介しましょう。「ミンス・パイ」というと、アメリカから来た人は「ひき肉(ミンス)のパイなの?」と疑問に思うようですが、これは細かく刻んだドライフルーツをビスケットで包んだ、甘いお菓子です。クリスマス・プディングと並んで、英国ではクリスマスのお菓子とされ、そのままで、また、温めてクリームをかけていただくのが英国風。英国の一般家庭のクリスマスには、必ずといっていいほど用意されるお菓子です。スーパーでも、町のパン屋さんでも売られる季節感溢れるお菓子なので、この季節に英国を訪れる方は、ぜひ試してみてください。

英国のクリスマスのお菓子ミンス・パイ

 ちなみに、12月25日のロンドンは、地下鉄もバスも一切ストップするので、移動はタクシー(クリスマスの割増料金が課金されます)に頼ることになります。ご旅行を計画されている方は、どうぞご注意ください。

Kazuyo Yasuda(KRess Europe)
ロンドンを拠点とする編集プロダクションKRess Europeの代表。現在、ヨーロッパでの生活をテーマとした初めての電子書籍を年内に刊行すべく、準備中。

Column

気になる世界の街角から

世界の12都市から、何が旬で何が起きているかをリポートするこのコーナー。
その街に今すぐ飛んで行きたくなる情報ばかりです!

text&photographs:Kazuyo Yasuda(KRess Europe)