グラニータで甘く冷たい夏の朝

左からチョコレート、アーモンド、スイカ&チョコチップのグラニータ。もちろんブリオッシュと共に!

 さて、ジェラートと並んで人気のグラニータ。風味を加えた氷を砕いて作るかき氷風のグラニータは、いまやイタリア全土で見つけることができますが、本場のシチリアでは、エスプレッソコーヒー、ストロベリー、レモン、オレンジなど、スタンダードなフレーバーはもちろんのこと、アーモンド、ピスタチオ、イチジク、そしてジャスミンやシナモンまで(!)、ありとあらゆるご当地名産品をグラニータにした、バリエーション豊かなラインナップを楽しむことができます。

老若男女が朝から晩までジェラートやグラニータを楽しむ夏のシチリア

 そして、このグラニータも、さきほどのブリオッシュにのせて食べるのがシチリア流です! ジェラートをパンに挟む衝撃以上に、衝撃的……ですが、甘くまろやかな生クリームとシャリッと冷たいグラニータを、ほわほわのブリオッシュに乗せて食べれば、ひんやりとした「甘・ほわ・シャリッ」の食感にやみ付きです。ちなみに、グラニータ・コン・ブリオッシュは、シチリアでは夏の朝食の定番。楽しい夏の1日の始まりを予感させる朝のグラニータは、これまた、いかにもシチリア流の楽しみ方のひとつです。

新食感のクレモローゼ。シチリア産のピスタチオ、桑の実、木イチゴのフレーバー

 本場シチリアでは、素材にこだわり、自家製法で作るジェラートやグラニータを食べられる名店が各地でみつかります。州都パレルモの新市街にある「キオスケット・クレモローゼ」もそのひとつ。ここはジェラート、グラニータのほか、秘伝の「クレモローゼ」が食べられることでも人気です。クレモローゼとは、グラニータとジェラートを足して2で割ったようなもの……。日本にはまだ未上陸のようですので、この話はまたいつか!

人気店のひとつ「キオスケット・クレモローゼ」。シチリアのジェラテリアは、夏の間、早朝から夜中3時頃までオープン。需要の高さがうかがえる

Chioschetto Cremolose Palermo (キオスケット・クレモローゼ・パレルモ)
住所 Piazza Alberico Gentili
電話番号 091-8430037

Antico Caffè Spinnato (アンティコ・カッフェ・スピンナート)
住所 Via Principe di Belmonte, 107/115
電話番号 091-7495104

岩田デノーラ砂和子
フリーライター・コーディネーター・イタリア語通訳。2001年より、イタリア在住。メディアコーディネートおよび女性誌、WEBに執筆するほか、イタリア関連書籍多数。近著は人気シリーズ第3弾「街歩きのイタリア語」。
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