ギネスブックで認定された長寿世界一と高い出生率で知られる徳之島には、自然に育まれた食の文化が今も生きている。

 長い人生を根底で支える日々の食の原点を徳之島の女性に学ぶ。

 第二回は祖父母の代に作られていた黒糖焼酎「マルシカ」を現代に復活させた松永酒造場をご紹介。


祖父母の代の黒糖焼酎を現代に甦らせた女性杜氏

◆松永酒造場(まつながしゅぞうじょう)

 2020年末にリリースされた黒糖焼酎「マルシカ」は、代々女性が杜氏の酒造場が半世紀を経て復活させた。

 戦後、奄美群島だけに黒糖焼酎製造が許された時に祖父母が始めた元祖「まる鹿」は後に島の統一銘柄になり、名を消した。

 「祖母や母の焼酎を残したいと思って」と松永晶子さん。

 元来、家庭で女性が担った焼酎作りだからこそ「現代の女性に親しみやすく」と考案する無農薬栽培のシークニンと、有機グァバ茶のリキュールも味わいたい。

松永酒造場(まつながしゅぞうじょう)

所在地 鹿児島県大島郡伊仙町阿三1283-1
電話番号 0997-86-2070
営業時間 8:30〜17:30
定休日 日曜
https://marushika-waido.com/

Feature

【徳之島】島を支える
女性たちが育む食の原点

Text=Chiyo Sagae
Photographs=Atsushi Hashimoto