続々とお目見えする外資系ラグジュアリーホテルは、お籠もりするのにふさわしい空間と個性あるアクティビティを兼ね備えているのが大きな魅力。最新の空間、スペシャル感あふれる食の体験、冬にこそ体感したいスパが待っている!

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食へのあふれる思いに
包まれる美味尽くし

◆ ザ・リッツ・カールトン京都

鴨川に面した客室。

 鴨川から東山を一望する眺めとともに「ザ・リッツ・カールトン京都」で強い個性を放っているのがふたつのレストランに見る食への情熱だ。

左:「ラ・ロカンダ」内の夷川邸。個室として使用できる(室料別)ほか、着物でブランチプランなどでの利用も可能。
右:鉄板料理のダイニングルームや、天婦羅、鮨のカウンターまで備えた「水暉」。窓の外に流れ落ちる滝の姿も圧巻。

 4つのスタイルで日本料理を提案する「水暉」。レストランの中に明治時代の邸宅を移築し、空間も魅せるイタリアン「ラ・ロカンダ」。そして「ピエール・エルメ・パリ」とコラボレーションしたデザート。

“甘鯛の葛打ち、聖護院かぶらの椀物”。昆布の旨味が凝縮された汁は芳醇で、ほのかな甘さを含む。夜11,000円のコースから。

 なかでもユニークなのは「水暉」の椀物。通常なら鰹節と昆布で取る出汁に、鰹節を使わない異色ぶり。昆布のスープとも称すると聞いて驚くものの、立ち上る香りの豊かさ、口に広がる濃厚な旨味は十分な満足感を与えてくれる。

 「熟成させた蔵囲利尻昆布を惜しみなく使うことで、生まれる味を知ってほしい」と三浦雅彦料理長。昆布の力を知るための“利き出汁セット”を料理前にプラスして味わえるのもまた面白い仕掛けだ。

左:焼物八寸。
右:三浦料理長が提案する“利き出汁セット”は料理に+2,100円。蔵囲利尻昆布と仙法志産利尻昆布の出汁、蔵囲利尻昆布と鰹節も使った出汁、それぞれを塩で味付けした4種を味わう。2017年3月まで。
町家建築をヒントにしたという明暗のコントラストがドラマティックな「ザ・ロビーラウンジ」。アフタヌーンティーも人気。

ザ・リッツ・カールトン京都
所在地 京都市中京区鴨川二条大橋畔
電話番号 075-746-5555
客室数 134室
料金 1室デラックス 55,000円~、ラグジュアリー 75,000円~
http://www.ritzcarlton-kyoto.jp/

Photo=Takashi Shimizu
Text=Mako Yamato