寒流と暖流が交差する澄んだ海に囲まれ、全国に名だたる米どころでもある佐渡島。

 豊かな自然に恵まれた島は、魚も野菜も鮮度がいいのは当たり前。そんな佐渡島では、食材と真摯に向き合って生まれた極上の和食を味わいたいもの。

 創意工夫と技に満ちた和食店5軒をご紹介。


佐渡上陸の前後に立ち寄りたい、寿司と肴と島酒と

◆いしはら寿し

 魚市場もある佐渡の玄関口・両津港に一番近い寿司店。50年以上続く店だが2019年、女性ひとりでも入りやすいカジュアルな店へとリニューアル。

 カフェのようなウッディな雰囲気だが、本格的な寿司のランチは990円~とあって魚の味とコスパに敏感な地元の常連客が多いのもうなずける。

 気さくな佇まいだが佐渡きっての水産会社が親族で、個人店ではなかなか仕入れられない旨みののりきった大型の魚や高級魚もさらりと揃えている。

 日本海の魚は脂がのっているだけに2~3日寝かせて脂をまわし、甘海老もしばし寝かせて甘さを引き出す。食感は柔く、熟れた旨みが酢と塩を控えた酢飯とほどけあう。

 そしてここでのお楽しみは魚の酒肴。カワハギの肝と身をたっぷりの山葵と海苔で和える肝和えは豪快かつ贅沢な店の名物で、初夏のバイ貝、夏の黒鮑やサザエ、8月末からはノドグロ漁も始まって、杯を持つ手が止まらなくなる。

いしはら寿し

所在地 新潟県佐渡市両津夷192-2
電話番号 0259-27-2658
営業時間 11:00~14:00、17:00~23:00
定休日 火曜

2021.11.28(日)
Text=Kaori Minetsuki
Photographs=Jun Hasegawa

CREA Traveller 2021年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。