白い砂と淡いブルーの海の美しいコントラスト

白砂と淡いブルーの海のコントラストが美しいコンドイビーチ。潮流もなく、穏やか。

 竹富島のメインビーチは唯一海水浴ができるコンドイビーチ。白砂を敷き詰めた海底が数十メートル先まで続く遠浅の浜です。沖には、水面下にダイビングポイントとして知られるギザギザと尖る岩礁の三石があり、平坦な嘉弥真島、大きな西表島とその手前の小浜島などを望みます。が、干潮時になると、みるみるうちに海水が引き、砂州があちこちで盛り上がっていきます。このビーチの見どころは、やはり満潮時でしょう。

島の東側に位置するアイヤル浜で、星の子供たちは誕生。

 コンドイ浜のお隣、カイジ浜は星砂が拾えるビーチとして人気。一方、島の反対側のアイヤル浜には、星砂にまつわる民話が残されています。

 昔々、北極星と南斗六星が夫婦になり、子供を授かりました。母となった南斗六星がお産の場所を天の神様に相談すると、「竹富島の南の海がいいだろう」と。その言葉どおりお母さん星は島に降りて、たくさんの子供を産んだのですが、海の神は海を汚したと激怒。サメなどを使って星の子供たちを全部食べさせてしまいました。

 それを見ていた東美崎の神様はたいそう悲しみ、星の子供たちの骨をひとつずつ拾い集め、天の母のもとへ返してあげました。星の子供たちはお父さん星の北極星のところにも行き、それが天の川になったのだとか。

流れがあるので、泳ぐのはNGのアイヤル浜。

 竹富島で見る天の川がひときわ輝いてみえるのは、両親に甘えている星の子供たちの笑顔が輝いているからかもしれませんね。

竹富島
●アクセス 新石垣島空港からバスで約40~45分で離島ターミナルへ。高速船に乗り換え約10分
●おすすめステイ先 星のや 竹富島
URL http://www.hoshinoyataketomijima.com/

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/5世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

Column

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2015.08.01(土)
文・撮影=古関千恵子