旅館道 その2
「ロビーで、部屋で、おこもりの贅沢な時間を過ごす」

緑いっぱいの中にあるからこそ、その空気や静けさを感じ、おこもりの気持ちよさが際立つ。

 「界 阿蘇」の周辺は森や牧草地が広がり、豊かな自然を楽しめる場所だが、そんな緑広がる情景をロビーのテラスから眺めたり、はたまた緑の香りに満ちた施設内で、静かにロビーの暖炉の火を楽しんだり、客室で地酒のグラスを傾けたり。自然の中でのおこもりの楽しさを存分に味わえる。

見た目、木のオブジェのような寺垣スピーカー。空間を満たす音に感激。

 まずロビーに足を踏み入れた時に、静かに流れる音楽の質感に驚かされる。オーディオのマエストロ、寺垣武氏製作の波動スピーカーの素晴らしい音が空間を満たしているのだ。夜ともなれば、ロビーの暖炉に火がともされて、テラスで焼き上げられたほくほくの焼き芋を楽しめる。

夜のロビーは、落ち着いた照明に静かな音楽が流れる心地よい空間。
夜に出される焼き芋は、テラスでほっくりと焼き上げられた金色のサツマイモ。

 また、部屋に戻って地酒の栗焼酎とつまみをオーダーして静かにグラスを傾けるのもよい。つまみは、スモーキーでまろやかな豆腐の味噌漬け「山うに豆腐」の薫製と野菜チップスだ。

栗焼酎に合わせた山うに豆腐は、地方の伝統食でもある。グラス2杯セット3,000円、ボトルセット5,000円(税込)。

2014.11.08(土)
文=小野アムスデン道子
撮影=深野未季