テンション上がりっぱなしのダイビングスポットも

ブルーラグーンにて。いつもごはんをくれるガイドを覚えているのか、アジサシたちが集まってきました。

 ランギロアは上級ダイバーの間で、ハイパーなスポットとして憧れの存在です。水路の流れにのってドリフトすると、バラクーダやブラックチップシャークの群れ、ひと回り大きなグレート・ハンマーヘッドシャークなどの大物が矢継ぎ早に目の前に登場するから、もうテンションは上がりっぱなし。潮流に身を任せて、空を飛ぶ感覚で海の中を移動しながら、めくるめく水中世界を満喫できるのです。

ブルーラグーンの無人島に上陸。木の根元を覗くと、親の帰りを待つアジサシの赤ちゃんが。

 ランギロアは無垢な自然以外なにもない島ですが、その自然がなによりも贅沢。

 人気のエクスカーションのひとつ、環礁の西側にあるブルーラグーンは、圧倒的な美しさです。浅瀬に浮かんだ小さな無人島の連なりがラグーンの中にラグーンを作ったような不思議な地形になっています。どこまでも澄んだ浅瀬は、波音もなく静まりかえっています。頭上で舞うアジサシが時折あげる鳴き声が、静寂を乱すくらい。モツ(小島)ではアジサシの赤ちゃんが巣から顔を出し、海ではブラックチップシャークの子供たちが群れで泳ぎ、生き物たちの営みが平和に繰り広げられています。

 もうひとつのハイライトは、ピンクサンドビーチ。こちらは環礁の東側にあり、アバトル村からボートで約1時間。どちらもモツに上陸してランチやスノーケリングを楽しむ1日ツアーで訪れることができます。

鏡のように穏やかなラグーンを染めるサンセット。目にする色の彩度がランギロアではひときわ鮮やか。

 ところで、ランギロアでモノポリーのタヒチ版を発見。小島から出発してタヒチ島の豪邸へとコマを進める内容なのですが、ランギロアなら小島で暮らすままでも幸せだよな……と。ちなみに、値段を見ずにカードを切ってしまいましたが、ゲームながらに届いた請求は約1万円。うーん。

ランギロア
●アクセス タヒチ島パペーテから国内線で約1時間
●おすすめステイ先 ホテル・キア・オラ・リゾート&スパ
URL http://eu.hotelkiaora.com/b/welcome.html
(2015年4月より「星野リゾート Kia Ora ランギロア」としてリブランド予定
URL http://www.rangiroalagoon.com/)

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/5世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2014.10.25(土)
文・撮影=古関千恵子