この記事の連載

マイキーの人気を確実にしたジャパンシリーズの誕生

 もともと親日家だったリサは、絵本を出した翌年におきた東日本大震災に際して「日本のために何かしたい」と立ち上がり、震災直後に「ジャパンシリーズ」というプロジェクトをスタート。日本の伝統工芸とコラボレーションを続け、リサの存在は日本で広く知られるようになった。

 マイキーの手ぬぐいや豆皿なども発売され、幅広い層から愛される存在になる。マイキーにさまざまな柄ができたのは、2018年の猫の日。マイキーの友達をつくろうという話から、「世界中の猫たちが猫の日のお祝いに集まった」というコンセプトで、実際の猫の柄を落とし込んだ多種多様な猫が誕生した。

 自身も昔から猫を飼っていて、猫のアイデアスケッチを描いては、個性的な作品を世に送り出してきたリサ。

「リサが昔、“猫は、ミステリアスで、自由で、一番で、美しくて、しなやかで、強いの。だから好き”と言っていて、猫に対する特別な思いを感じました。マイキーに対しても、好きな時期と嫌いな時期があって(笑)、感情豊かに接していたのが印象的でした。これからも、リサが残してくれたものを大切に受け継いでいきたいです」

» #2を読む

リサ・ラーソン展
知られざる創造の世界 -クラシックな名作とともに

2024年6月8日(土)~ 8月25日(日)
岐阜県現代陶芸美術館(ギャラリーⅠ)
開場時間 10:00~18:00
休業日 月曜
料金 一般1,000円、大学生800円、高校生以下無料
http://www.cpm-gifu.jp/museum/events/event/event-8359

 K-POP界のレジェンド、SUPER JUNIOR-D&Eドンヘさん、ウニョクさんをお迎えしたスペシャルインタビュ―、&TEAMJOさんと愛猫ミントの貴重な2ショット、SNSで話題沸騰中のマンガ『猫に転生したおじさん』作者・やじまさんによる特別描きおろしマンガ&シール付録など、「猫のいる毎日は。」特集は「CREA」2024年夏号でお読みいただけます。

次の話を読む60年の時を経て、“原案”発見! クロネコヤマトの有名すぎる猫ロゴは広報担当の娘が描いた絵から生まれた

2024.06.11(火)
文=田辺千菊(Choki!)
写真=平松市聖

CREA 2024年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

猫のいる毎日は。

CREA 2024年夏号

猫のいる毎日は。

定価950円

人生に大切なことを猫は全部知っています。過去や未来ではなく、いまを生きること。必要なときに食べ、好きなときに眠ること。人に気を使いすぎないこと――。そう、猫は最高! それにしても、私たちはなぜこんなにも、この不思議な生き物に魅了されてしまうのでしょうか。1998年に日本の女性誌ではじめて「猫」を特集し、パイオニアだったCREAが、終わらない猫ブームが続くいま、12年ぶりに、猫と人との幸せな関係を紐解きます。