海の上、ラッコと眼と眼が合った瞬間。つぶらな瞳にキュン

ネイチャーガイドが案内してくれる森の中

 キナイ半島にある隠れ家リゾート、タトカベイ・ロッジ。ホーマーから水上タクシーに乗ること30分、到着のデッキからでも釣り糸をたらせば魚がかかる。回りを囲む森は木の上までも苔に覆われ、深い緑に包まれている。

枝に糸のように垂れ下がっているのは、ライケンという菌類

 目の前の入り江にシーカヤックで漕ぎ出す。2人乗りで、初めてでもちょっと乗っているとだんだん呼吸も合って、すいすい進み出す。時折、魚やイルカが跳ねる海上。後ろで漕いでいるバディに「あっ、ラッコが近づいて来る」と言われた先を見ると、浮きつ沈みつ、ラッコが近づいて来る。そして、ひょいっとラッコが顔を上げたその時、本当に眼と眼が合った。まるで「どうも、こんにちは」という声が聞こえるぐらい。

望遠を使わずに撮ったラッコくん。この近さ!

 こんな近くまでラッコがやってくるなんて。当然に餌付けされているわけではなく、一方で恐れも知らず。すいすい泳いで去ってしまったラッコくん。アラスカでの野生動物との出会い、それは自然のまっただ中で、地球で生きている仲間同士という感じがした。

海面を静かに進むシーカヤック、割とのんびり

アラスカ州政府観光局
URL http://www.travelalaska.jp/

アラスカシーフードマーケティング協会
URL http://japanese.alaskaseafood.org/

小野アムスデン道子 (おの アムスデン みちこ)
ロンリープラネット日本語版の立ち上げより編集に携わったことから、ローカルグルメや非日常の体験などこだわりのある旅の楽しみ方を発信するトラベル・ ジャーナリストへ。エアライン機内誌、新聞、ウェブサイトなどへの寄稿や旅番組のコメンテーター、講演などを通して、次なる旅先の提案をしている。
Twitter https://twitter.com/ono_travel

Column

トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート

大都会から秘境まで、世界中を旅してきた女性トラベルライターたちが、デジカメのメモリーの奥に眠らせたまま未公開だった小ネタをお蔵出し。地球は驚きと笑いに満ちている!

2014.01.21(火)
text & photographs:Michiko Ono Amsden