「時間って、長さじゃなくて濃さ」
sumikaの4人が振り返る“僕らの足跡”

CULTURE

2023.3.14

「こんな10年だったよ」をちゃんと見せていく

――ラストの「浮世パスポート」は、祝祭感のある楽曲ですね。

小川　俺が作曲したんですけど、例えば誰かと飯食ってて、そこで誰かが音楽をやり始めてすごい盛り上がって、次の日起きたときに「昨日楽しかったなあ」みたいな。そういう“脇役”みたいな音楽の形っていいなと思ったんですよ。だから、付け入る隙がいっぱいあるというか、だれでも参加できるような“宴感”をイメージして作りました。

片岡　この曲がアルバムの最後にあるのはいいなと思いますね。sumika［camp session］のコンセプトは日常に近いものだと思っていて。日常って続いていくものだし、今日が終わっても明日がある。だから「浮世パスポート」を聴き終わって、1曲目の「知らない誰か」に戻ってもいいし、自分の生活に戻ってもいいし。はたまた、sumikaの曲を聴いてもいいし。エンディングではなく、ネバーエンディングみたいな。「この曲がパスポートになってくれて、どこにでも飛んでいけたらいいな」という気持ちで歌詞を書きました。

――sumikaとしては5月に10周年を記念した横浜スタジアム公演がありますね。初のスタジアムライブへの意気込みを教えてください。

小川　一生懸命、まずはそこに向かっていろいろなことをやらないといけない。1つひとつ積み重ねて点と点でつないで、そこまで持っていきたいなと。いいステージを作れたらなと思ってます。

黒田　10年もバンドを続けてこられたことがまずすごくうれしいし、そのタイミングでこんなに素晴らしい場所でライブをやらせてもらえるのがすごくうれしいです。「こんな10年だったよ」っていうのをちゃんと見せられるライブにしたい。そして「11年目も楽しみだよね」というライブにできればうれしいな！と思っております。がんばります！

荒井　僕らも来てくれる人も楽しめる1日になればいいなと思います。今からいろいろがんばってるので、ぜひとも遊びに来てもらえるとうれしいです。よろしくお願いします！

片岡　10年応援してきてくれた方もいるでしょうし、それが8年とか5年とか3年とか人によってバラバラだと思うんですけど、メンバーも出会ってからの時間はバラバラで。時間って、長さじゃなくて濃さなんだよっていうのを教えてもらった10年だと思っています。そっから先の11年目だったり15年目、20年目が楽しみになるような始まりの日にもしたいと思っているので、ぜひともお越しください！