暑い夏が過ぎ、気持ちもゆったり。旅をしたい気分が高まってきました。

 紅葉や秋祭り、収穫のよろこびなど、日本にはたくさんの美しい秋の絶景・風物詩があります。

 そんな「秋の絶景」を集めた「いつか行きたい! 『日本にしかない風景』再発見」2021年秋篇に、新たな景色を追加して、2022年版をお届けします。

 四季があり、自然の移ろいを感じられる日本。各エリアの観光の達人が選ぶ、その地に息づく秋の景色をお楽しみください。

» 日本の隠れ絶景・風物詩リスト


◆嵐山渓谷

 嵐山渓谷は、山間から流れる槻川やその沿岸を彩る赤松などが美しい紅葉の名所。渓谷内には遊歩道が備えられ、心地よい空気のなかで散策をしながら、錦秋を堪能できる。

「嵐山渓谷は、周囲の木々が華やかに色づく紅葉と、槻川の清流に映る彩りを楽しめる、埼玉県を代表する景勝地のひとつです。

 日比谷公園などの設計に携わった日本最初の林学博士・本多静六が当地を訪れ、槻川橋から眺めた渓谷と、周辺の紅葉の美しい景観が京都の嵐山の風景によく似ていることから、『武蔵国の嵐山』と命名したそうです」(埼玉県物産観光協会「ちょこたび埼玉」)

また、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場した畠山重忠の縁の地でもあり注目のスポットとなっている。

見ごろの時期:11月中旬~12月上旬

嵐山渓谷 (らんざんけいこく)

所在地 埼玉県比企郡嵐山町鎌形地内
https://www.ranzan-kanko.jp/keikoku

◆秩父の雲海

 山々に囲まれた盆地地形の秩父は、雲海の出現率が高く、条件が揃う日の早朝に市街地を覆うような雲海が発生する。この神秘的な光景を観賞するスポットは市内外に多くあり、さまざまなロケーションから雲海を楽しむことができる。

 「秩父は『都心から一番近い雲海』スポットとして人気があり、10月〜11月は雲海の発生率が一番高くなる時期です。

 秩父市街を包む雲海と工場の明かりや朝日とのコラボレーションは、まさに絶景! 狙い目は湿度が高い日の早朝です」(ちょこたび埼玉)

秩父の雲海(ちちぶのうんかい)

所在地 埼玉県秩父市内(標高の高い場所)
https://navi.city.chichibu.lg.jp/p_flower/10235/

2022.10.04(火)
文=佐藤由樹