CREA2022年秋号「夜ふかしマンガ」特集で、ロングインタビューに答えてくれたマンガ家・東村アキコさん、よしながふみさん。読者として、楽しみにしている作品を伺いました。すると、偶然にも同じ作品の名前があがって――!? 第一線を走り続けるおふたりが注目する漫画とは。

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ひっくりかえるくらい面白い!

 講談社漫画賞の審査員を務めていることもあって、「流行っているものはひと通り読んでいる」という東村アキコさん。「最近のマンガって本当にすごい。特に少女マンガ。みんなどうしてこんなに絵が上手いの? どうしてこんなに男の子がカッコいいの!? と思います」と目を輝かせる東村さんがCREA読者におすすめする3選はこちら。

東村アキコさんのおすすめマンガ3選

◆『【推しの子】』赤坂アカ 原作/横槍メンゴ 作画

 前世の記憶を持ったまま、推しのアイドル・星野アイの子どもに転生した双子のアクアとルビー。十数年後、ふたりは芸能界に飛び込む。

「こんなにスピーディーで面白い多重構造の設定をどうやって? ひっくりかえるぐらい面白かったです」(東村さん)

『【推しの子】』赤坂アカ 原作/横槍メンゴ 作画

集英社 各693円 既刊8巻

◆『星降る王国のニナ』リカチ

 瑠璃色の瞳を持つ少女ニナは、大国ガルガダへの輿入れを控えていたアリシャ姫の身代わりとして、フォルトナ国の第二王子アズールに見出される。孤独な魂が導き合う極上の王宮ファンタジー。

「王道。古き良き少女マンガです」(東村さん)

『星降る王国のニナ』リカチ

講談社 506~528円 既刊8巻

◆『スキップとローファー』 高松美咲

 過疎地から東京の進学校に首席入学した岩倉美津未。生涯設計は完璧だけど、ちょっとズレてる彼女の存在が、十人十色のクラスメイトたちの心をやわらかくほぐしていく。テレビアニメも制作進行中。

「とにかく、すごく面白いです」(東村さん)

『スキップとローファー』 高松美咲

講談社 各748円 既刊7巻

東村アキコ(ひがしむら・あきこ)

宮崎県生まれ。1999年デビュー。2010年に『海月姫』で講談社漫画賞、15年に『かくかくしかじか』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。『東京タラレバ娘』ほか、ヒット作多数。第47回アングレーム国際漫画フェスティバルにて『雪花の虎』がヤングアダルト賞受賞。

2022.11.07(月)
Text=Mao Yamawaki、Daisuke Yoshida

CREA 2022年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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