いまのところ、この年代の俳優では女性が圧倒的に目立つなか、存在感を示すのが加藤清史郎(8月4日生まれ)と板垣李光人(1月28日生まれ)だ。子役時代にCMの「こども店長」で人気を集めた加藤は、いまやすっかり成長してイケメンになったと、もっぱらの評判である。昨年も『ドラゴン桜』などドラマや舞台にあいついで出演した。板垣は、昨年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』での徳川昭武(徳川15代将軍・慶喜の異母弟)役や主演ドラマ『カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~』(読売テレビ・日本テレビ系)でのジェンダーレス男子役などで注目された。1月7日スタートのテレビ東京系の深夜ドラマ『シジュウカラ』では、年上の女性と不倫する美少年を演じている。

坂道グループ、NiziU、ハロプロ

 アイドルの世界でもこの世代が中核を担う。前出の平手友梨奈の古巣であるアイドルグループ・欅坂46は、彼女の脱退後、2020年10月に櫻坂46として生まれ変わり、昨年1周年を迎えている。その1stシングルでは表題曲「Nobody's fault」とカップリング「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」のセンターにそれぞれ、平手の後輩にあたる森田ひかる(7月10日生まれ)と藤吉夏鈴(8月29日生まれ)が起用され、新たなスタートを印象づけた。

 同じく坂道グループの乃木坂46では、この1月7日、成人の日を前に新成人のメンバー8人が東京・乃木神社での成人式に臨んだ。新成人の数では、これまでグループ最多だった「華の94年組」と呼ばれた2015年の7人を上回る。そのなかでも遠藤さくら(10月3日生まれ)と賀喜遥香(8月8日生まれ)は昨年、シングル表題曲であいついでセンターを務め、世代交代の進む乃木坂46の新たな顔となりつつある。

 

 このほかにも、日向坂46の影山優佳(5月8日生まれ)と河田陽菜(7月23日生まれ)、AKB48のエースと目される小栗有以(12月26日生まれ)、昨年、日韓合同のアイドルグループ・IZ*ONEでの活動が終了し、それぞれの古巣であるAKB48とHKT48に復帰した本田仁美(10月6日生まれ)と矢吹奈子(6月18日生まれ)、ハロー!プロジェクトではモーニング娘。'22の羽賀朱音(3月7日生まれ)やアンジュルムの佐々木莉佳子(5月28日生まれ)など、この年代の女性アイドルは数多い。日韓で活躍するガールズグループであるNiziUでも、MAKO(4月4日生まれ)とRIO(2月4日生まれ)が今年の新成人にあたる。

2022.01.19(水)
文=近藤正高