舐められても許容する。それが面倒くさい先輩にならない秘訣

――今は第7世代と呼ばれる芸人さんなど、年齢差のある若い方々との共演が多いですよね。後輩への接し方で意識されていることはありますか?

渡辺 僕は何も意識していないですね。気は使われてるのかな……?

長谷川 そんなことないと思いますよ我々は。いい意味で言えば親しみやすいかもしれないけど、悪い意味で言えば舐められているというか。

渡辺 でも雅紀さんはそもそも、後輩に対するボケが鬱陶しいんですよ、耳元でごにょごにょごにょとか言ったりして。

長谷川 コミュニケーションのつもりなんですけどね。

渡辺 鬱陶しいおじさんなんですよ。やられた方の身になってみろって何回も言っているんですけど。

――それでも、後輩の方々からは慕われていますもんね。M-1のことも、みんなが喜んでいる印象がありました。

渡辺 後輩たちが喜んでくれているというのは嬉しいですね。まぁ、芸歴も長いですから、老い先短いからこその祝福もあると思います。

――若手からしたら年が離れたお二人と話すのは緊張もあると思うのですが、面倒くさい先輩にならない秘訣はありますか?

長谷川 慕われているというか、舐められているんだと思います。

渡辺 舐められいるのを許容しているだけなんですよ。もうちょっと威厳を出さなきゃなとも思うんですけど。

長谷川 僕は今のままが非常に居心地がいいんですよ。僕は何が嫌かって、気を使われることなので。

2021.12.17(金)
文=綿貫大介
写真=佐藤亘