ブルックリンにある交通博物館では……

タイムズスクエア駅で電車を待っていたら、特別運転のレトロ電車が走ってきました。横にはSPECIALと書かれています。車内での長男は、感動で固まっていました

 そんな長男のお気に入りの博物館は、自然史博物館とトランジットミュージアムです。自然史博物館は、観光客も訪れる有名観光地。一方、トランジットミュージアムはニューヨーカーでも電車好きでないと行かないであろうブルックリンにある交通博物館です。元地下鉄の駅構内をそのまま博物館にしているので、入館するときは、地下鉄に乗るような気分になります。街中にあるのと同じ、地下鉄の改札へ向かう入口から入ります。初めて行った時は、「ここを降りて良いの?」と不安になったほど。階段を下りた改札の所が博物館の入口で、昔の切符売り場が入場券売り場になっています。

 駅のコンコースはギャラリーです。NY地下鉄開発の歴史、NY市の歴史、トークン(切符)の変遷、歴代の改札機が勢ぞろいしているコーナー、トローリーやバスのあるコーナーなどが展示されています。その下にあるプラットホームに展示されているのは、本物の電車たち。レトロな電車が、ずらーっと数え切れないほど並んでいます。しかも車内の出入り自由! 長男も次男も大喜びで、あっちの電車、こっちの電車と駆け回っています。プラットホームなので、電車とホームの間に隙間があって、片足が膝まで落ちてしまった子なんかもいて、放し飼いにはできないのが、NYなのですが。

 あるとき、長男と二人でホームで地下鉄を待っていたら、来た電車を見て、母子でびっくり。レトロ電車が特別運転をしていたんです。中に入ると広告なども、昔のまま。長男が生まれるまで、電車に興味関心ゼロだった私ですが、一緒に大興奮。子どものお陰で、私の世界も広がっているのだなというのを、こういうときに実感します。

New York Transit Museum
住所 Corner of Boerum Place and Schermerhorn Street, Brooklyn, NY 11201
入館料 大人:7ドル、子ども(2~17歳):5ドル
URL www.mta.info/mta/museum

田口玲子 (たぐち れいこ)
東京都生まれ。6歳と1歳の息子たちと共に、ニューヨーク・マンハッタンに住む。出版社にて週刊誌編集部、女性誌編集部、広告部を経て、夫の赴任に伴い2010年夏にニューヨークへ。渡米後、次男を出産した。旅行好きで訪ねた国は30カ国以上。旅するのと、生活するのは違うということを痛感する日々。子育ての合間の楽しみは、ベーグル店巡り。

Column

NYで子育てしてみました!

息子の幼稚園はマンハッタンのど真ん中! 英語はかたこと、さて……。ほんわかNY子育て記

2013.07.06(土)