舞台が気仙沼に戻ったNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」。百音(清原果耶・19)の同級生・三生役で出演するのが「まえだまえだ」の兄・前田航基(22)だ。前作の朝ドラ「おちょやん」には弟の旺志郎(20)が出演しており、いわば朝ドラの“兄弟リレー”。航基自身の朝ドラは、子役として出演した「てっぱん」以来、11年ぶりとなる。

「航基はドラマ前半でロックに夢中の金髪頭の学生として登場。後半では実家の寺を継ぐ決心がつく。9月22日に放送された断髪シーンでは、眼に涙を溜める演技がSNSなどで話題に。子役当時の面影を残しながらも、小太りの体型と愛嬌のある顔が、憧れだという寅さん(渥美清)のようなキャラに近づいてきている」(放送記者)

芸能人生の始まりは4歳の時

 4歳の時、恥ずかしがり屋の航基を母親が大阪・松竹芸能のスクールに通わせたのが芸能人生の始まり。子役として活動するうちに2歳下の旺志郎も続き、兄8歳、弟6歳で漫才コンビ「まえだまえだ」を結成。ツッコミ担当は航基だ。

「関西芸能界では中田ダイマル・ラケット以来、中川家やミキなど、兄弟漫才は伝統。『まえだまえだ』のしゃべくり漫才は、子供だから可愛さもあり、関西ローカル番組では注目されていた」(在阪テレビ関係者)

 2007年、兄小3・弟小1の時、“記念受験”で「M-1グランプリ」に出場。準決勝進出を果たす。

「これで『エンタの神様』など東京のバラエティーにも進出。楽屋ではしゃぐ2人に眉をひそめる先輩芸人もいたが、子供相手に本気で怒るわけにもいかない」(同前)

 

弟は受験勉強に専念して慶応大に入学

 子役としても、大泉洋主演の連ドラ「赤鼻のセンセイ」(09年)など、しばしば“兄弟役”を演じた。

「11年には子役演出の名手、是枝裕和監督の『奇跡』で主役を掴んだ。監督はオーディションに現れた2人にインパクトを受け、急遽、脚本を兄弟の物語に書き換えたという」(映画記者)

 旺志郎は一時、受験勉強に専念。一昨年、慶応大学に入学を果たした。

「旺志郎の学業もあり、漫才は開店休業中だが、2人とも『いずれやりたい』と語っている。スリムでイケメンの弟は子役時代から物静かで真面目な役が多かったのに対し、兄貴はもっぱら三枚目。今年、10年ぶりに兄弟揃って出演した山田洋次監督の『キネマの神様』でも兄はノリのいい照明マン、弟は沢田研二の孫で実直な青年役だった。松田龍平・翔太、新田真剣佑・眞栄田郷敦と兄弟俳優の活躍が注目される中、漫才で鍛えた個性で新風を吹き込めるか」(芸能デスク)

 松田、新田、眞栄田より前田、といきたい。

2021.10.13(水)
文=「週刊文春」編集部