やらないと、何も掴めない瞬間があるから

──シオンは明るくポジティブで、どんどん行動に移していくタイプ。土屋さんご自身はどうですか?

 私も移すタイプですね。じっとしていないです。やらないと、やっぱり何も掴めない瞬間があるから。逆に、どんなにこれがやりたいって思って行動しても何も掴めないときもあるし、そこが人生の難しいところだな、なんて思いながら生きています。

──やりたいと思っていても行動できないときもありますからね。

 ただ、シオンのように、人のため、誰かを守るために行動するっていうのは、やっぱり素敵なことだなと感じました。誰かを守る=誰かを幸せにする=自分が幸せになるということではなくて、それがふんわり重なるといいのかなって。「この人を守りたい!」って一方的に相手に気持ちの矢印が向いている必要はなくて、ふんわりと誰かのために行動するっていうスタンスが、私にとって大事かなと思いました。

──完成した作品をご覧になって、どうお感じになりましたか。

 泣きました。私、今まで自分の作品って、初号で見てもあまり覚えてないんですよ。というのも緊張して、ずっと心臓ばくばくしながら見ているので。今回ももちろん緊張したし、自分の歌声が流れたら「うわあっ!」ってなりましたけど、でも、自分の作品で泣いたのは初めてでした。

 素敵なストーリーでしたし、キャラクターの表情や画面の色合い、音楽の響き方、どれも素晴らしくて。何より、見ている皆さんが共感する部分がたくさんある作品になっているので、きっとみんな元気をもらえるだろうなぁと思いました。

2021.10.25(月)
文=張替裕子(giraffe)
撮影=榎本麻美