朝時間は、仕事がはかどるゴールデンタイム

「下の子を寝かしつけながら一緒に寝てしまうんです。最近ドラマを見ている長女以外は、全員9時就寝です」。

 子どもが寝たらあれをしよう、これをしようと考えると、「まだ寝ない」とイライラしたり、子どもといっしょにいられる貴重な時間なのに、仕事のことを考えてしまったり。子どもと一緒に寝てしまうことで、イライラする無駄な時間もなくなった。

 仕事開始は朝の4時。同じ1時間であっても深夜にやるのと早朝やるのとでは、全く感覚が違うという。「以前は深夜に仕事をしていましたが、なぜかネットサーフィンをしてしまったり、嫌なメールに頭を抱えてしまったり。朝の仕事ではそういうことは一切ありませんね」。

 6時すぎに帰宅して、食事の支度、後片付け、お風呂などをすませて9時に寝ることが可能なのは長女凜ちゃんのおかげ。まだ家事をこなすというわけではないが、下の子の面倒をよく見てくれるので大いに助かっている。妹弟に絵本の読み聞かせをしてくれたり、新井さんが仕事の電話をしているときには、妹弟に「邪魔しちゃダメ。大事なお電話だよ」とそっと遠くに連れて行ってくれたりする心優しい助手だ。

妹弟の面倒をよくみてくれる長女凜ちゃん

 子育てと共に、もう一つ新井さんにとって大切なものがある。それは「自然」と「音楽」。

 新井さんにとって「自然」や「音楽」は、リラックスの術というより、常に心の中にあるもの。

 仕事と子育て、仕事と自然、仕事と音楽、これらは「オン」と「オフ」のように対極にあると思いがちだが、新井さんにとってはすべて切っても切り離せない一枚岩のようなものだ。

「一番重要なのは子育てです。一方『仕事をする』ということは息をするのと同じくらい普通のことです。働いてお金を得るということは、自由を得ることじゃないでしょうか。仕事をすることって、自由を得て自分の人生を生きることですね」。

 新井さんの今の人生とは、自分の子育てが核にあり、自分の子ども、ひいては世界中の子ども達が「元気に生きる力」を持てるような活動を広めていくことだ。

 音楽が好きだから、全国の野外フェスでロディヨガ(イタリア生まれの乗用玩具ロディを使ったキッズヨガ)のキッズブースを展開している。

 自然が好きだから、ヨガ講師の子連れ合宿を八ヶ岳で開催する。子どもと思いっきり向き合う時間を設けたいから、8月は1カ月仕事を休みにする。

「子どもと楽しむ・子育てを大事にする」を核にすることで、子どもたちも新井さんの仕事を理解し、協力してくれる(撮影など子ども達が自らの出番を心待ちにしている)。一見わがままな働き方にみえて、実はしなやかで最強。もしかしたら、新井さんの人生こそ、女性の働き方として一番理想的なのかもしれない。努力と苦労の賜物であることは言うまでもないが。

この自然に会うために、また明日から仕事をがんばる

Column

働くママのスケジュール公開!

忙しく働くママのために、時間節約術や役に立つ情報をお届けします。

2013.06.29(土)
text&photographs:HITOMINA