気づけば9月ももう下旬。コロナ禍で外出の機会が減り、春も、夏も、知らぬ間に終わっていた……なんて人も多いはず。

 そこで、フラワーデザイナーの佐藤俊輔さんが、部屋に秋を呼び込める、今が旬のお花をピックアップ。今こそ、小さな秋をゆったりと味わって。

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 近年気候の変動が激しく、雨続きの涼しい夏だったり、暑い秋だったり、突然寒い冬が訪れたり、天気や気候から季節を感じることが難しくなっているように感じます。

 四季の移り変わりが美しい日本、せっかくなら季節を感じながら過ごしていきたいものです。

 そこで、部屋に秋を呼び込む切り花をいくつかセレクトしてみました。

 秋は、春に次いで花の種類が豊富な季節です。お花屋さんで秋ならではの花を探して、部屋に飾ってみましょう。

◆オミナエシ

 オミナエシ(女郎花)は秋の七草のひとつで、和歌でとても好まれました。その人気は、「女郎花合せ」といって、和歌を添えた女郎花を持ち寄ってどれが一番美しいか競う遊びがあったほど。

 万葉人のセンスに思いをはせながら、和の器に生けてみましょう。和の器がなければ徳利などを利用しても素敵に飾れます。

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◆コスモス

 コスモスはメキシコ原産で、乾燥に強く、道端などで咲いているのを見かけることもあるタフな花です。

 切り花のコスモスも長持ちしますが、水が下がりやすいので、くたっとしてしまったときは、茎を切って深い水につけておくとシャキッとします。

 また、花の中心の花粉の部分が、粉っぽくなって花粉が散っているのは古い証拠です。花粉がピシッと締まった新鮮なものを選びましょう。

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◆パンパスグラス

 パンパスグラスは、ススキと同じイネ科の植物で、ススキを大きくしたようなダイナミックが姿が魅力的です。

 1メートル近くにもなるパンパスグラスは、傘立てを活用して飾るのがおすすめです。

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2021.09.25(土)
文=佐藤俊輔
イラスト=佐藤弘昌