ここ最近、疲れるニュースばかりである。気分はずっとトゲトゲモヤモヤ。こんなとき、何が必要か。多分それは「褒め言葉」。

 2021年8月25日(水)に放送されたドラマ「ハコヅメ」でも、メンタルヘルス研修のシーンで「人は承認欲求を満たされると不安感が解消され、精神的に安定する」と言っていた。

 ああ、私も誰かに褒められたい。コテコテに褒められたい。頑張ってるね、とかいうオーソドックスなのもいいけれど、もっと盛大に、恥ずかしいほどロマンティックに褒められたい!

 叫んでみたものの言ってくれる相手が思い当たらない。でも大丈夫。その願いを無条件で叶えてくれる歌手がいる。それが郷ひろみである。

 しかも遡ること約1カ月前、レコードデビュー50周年の8月1日(日)に楽曲がサブスクリプションで解禁されていた。願ってもないチャンス!

 彼の曲は人呼んで「褒め殺し歌謡」。女性をアゲてアゲてアゲまくってくれる。「君は女神」「ビーナス」「美し過ぎる」そんな甘い言葉がレーザービームみたいな声に乗ってピシピシとハートに直撃してくるからたまらない。

 聴くだけで自己肯定力が一気に上がるとの噂もある。それが聴き放題になっている……、つまりイイ女になり放題だ。

 ではさっそくみなさんもご一緒に、レッツGOひろみ!

女神になった気分になれる5曲

 郷ひろみの大きな特徴、それは中性的な甘い声。これが「女性が優位な恋の駆け引き」という世界観に見事にハマる。まずはそのなかから女神気分になれる褒め殺し5曲をご紹介。いざ、心の準備を!

●モナリザの秘密(1973年/作詞:岩谷時子 作曲:筒美京平)

 若い頃の郷ひろみが驚くほど幼く高い声で「秘密を教えてほしい」と問いかけてくる。「なぜ心を開いてくれない」とダダをこねてくる! ものすごくイケナイ女の気分になれる1曲である。

 ちなみに「モナリザの秘密」で検索をかけると、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画「モナリザ」に隠された秘密というガチな情報も一緒に出てくる。郷ひろみの楽曲と一緒に記事を読み、知的探求心も満たすのもいいだろう。

●洪水の前(1977年/作詞:岡田冨美子 作曲:筒美京平)

 美し過ぎる、悩まし過ぎる君は罪。だから僕に罪滅ぼしをしてほしい……。よほど浮かれたラテン系と付き合わない限り、一生言ってもらえそうにないアムールな言葉の洪水!

 バックでスカポコスカポコと鳴るリズミカルなパーカッションが、照れを中和してくれる。

●マイ レディー(1979年/作詞:唐沢晴之介 作曲:唐沢晴之介)

 難しいセリフはいらない。王道路線で口説かれたい……。そんなときは迷わずこの1曲。

 「君はまぶしい」「君は怪しげ」「僕を酔わすよ」。ありがとう、と言うヒマがないくらい褒められる。褒められっぱなしで終わる。素晴らしい!

 最初からいきなり「Ah-このままでは胸がはりさけそうだ」と熱烈アプローチされるので、ヘッドホンで聴こう!

●How many いい顔(1980年/作詞:阿木燿子 作曲:網倉一也)

 人間、どうしても気分のアップダウンが激しくなるときがある。それを「ワガママ」「情緒不安定」と非難されてしまったら、落ち込む前にこの曲を聴こう。

 処女と少女と娼婦に淑女、とテンションの違いをポジティブに分類し「今日はどの顔で誘うのかい」と多面性を褒めてくれる。

●素敵にシンデレラ・コンプレックス(1983年/作詞:阿久悠 作曲:鈴木康博)

 「甘えない」「頼らない」「待たない」「夢見ない」「すがらない」「妬かない」などなど、たくさんのポイントを出して「もうとびきりのいい女!」と手放しで褒めてくれる。

 「私、周りに甘えっぱなし頼りっぱなし嫉妬しっぱなしだけど」という人も気後れする必要はない。ひろみが褒めてくれるんだから素直にデレデレしよう。

2021.09.05(日)
文=田中 稲