北海道の中心部にある約1,000ヘクタールの広大な滞在型リゾート「星野リゾート トマム」。四季折々の自然を体験できるアクティビティが揃い、自分だけのリゾートを楽しむことができます。

 北海道が誇る本格的な滞在型リゾートは、さすがに食事のバリエーションが豊か! おしゃれをして出かけたいリストランテからお祭り気分で頬張りたい“焼きとうきび”など、残り少ない夏のご馳走をご紹介しましょう。

» 雲海テラス&ファームエリア篇を読む
» 滞在篇を読む


◆北海道の美味が集結「OTTO SETTE TOMAMU」

 リゾナーレトマムのサウス棟31階にあるリストランテです。ニュアンスのあるグレージュで統一され、壁には北海道のダイナミックな風景をモノクロ写真で。色彩を押さえた内観で、季節ごとの色をまとったお料理が際立つ仕掛けです。

 お料理はイタリア各地の郷土料理の手法をベースに北海道ならでは食材を“一番美味しい時期に一番美味しく”調理します。その結果、テーブルに並ぶのはこの地でこの時期しか味わえないひと皿になるのです。

 「OTTO SETTE TOMAMU」はおまかせコースのみ。夏のコース8品からいくつかご紹介しましょう。

冷前菜「泡で包んだ蟹とフィノッキオの爽やかな香り」

 ひんやりとしたガラスのお皿に夏が旬の毛蟹と、こんもり泡が。この泡は昆布のだしできており、優しく軽やかに甘みのある蟹と爽やかなハーブを包み込みます。フワフワしたハーブはフィノッキオ。セロリの仲間で青々とした優雅な香りで蟹とぴったりです。同じくフィノッキオのピューレとホワイトバルサミコのジュレを重ねて。

温前菜「茹でたてアスパラガスのミラネーゼ」

 温かい前菜の主役は、なんて立派なアスパラガス。通常の倍ほどのサイズになり、味も濃くなるのが特徴です。奥にはアスパラガスと相性のいい卵をとろとろのスクランブルエッグにしたものを添えており、ソースのように絡めても。手前は品のいいパプリカのピッツァで、クリスピーな生地とパプリカの甘みもまたお皿の中のアクセントになっています。

パスタ「雲丹とトマトのタヤリン」

 たっぷりとウニがのったなんとも贅沢なパスタです。パスタは手打ちの「タヤリン」。ピエモンテ州の伝統的なパスタで、卵黄をたっぷり使い、コシがしっかりしています。濃厚なソースと相性が良く、強い甘みのウニと最高の相性です。トマトソースにも甘みの強いフルーツトマトを使い、じっくりと火を通して旨味を凝縮しています。ウニ、トマト、そして力強いパスタ。その黄金律がたまりません。

肉料理「牛フィレ肉の昆布包み焼き」

 メインの牛肉は塩釜焼き。バッテラなどにも使われる薄い「白板昆布」と昆布巻きに使われる「りゅうひ昆布」を重ねて包み、焼く前にしばらく置くことで肉に昆布の旨味がじんわりとしみ込みます。この手間と時間が、どこまでもしっとりとした焼き上がりにつながるのです。塩釜はテーブルの前でオープン。ふわりと広がる香りから楽しんでほしいひと品です。ソースは赤ワインと、サザエの肝で作ったもの。

 ほかにも、エリア内で作られている「トマム牛乳」を含む6種類から選べるお口直しのジェラートやメロンが主役のデザートなど、おまかせの8品。ディナータイムには花火も見えることがあり、ロマンティックです。

OTTO SETTE TOMAMU

期間 2021年6月1日~10月31日(夏メニューは2021年8月31日まで)
料金 全8品のコース 15,730円、ワインペアリング 8,500円(サービス料含む)
予約 必要
営業時間 18:00~20:30
対象 宿泊・日帰りともに利用可。ただし7歳以上。2~6歳はキッズサービスを利用可
https://www.snowtomamu.jp/summer/topics/2131/

2021.08.28(土)
撮影=橋本 篤
文=CREA編集部