6月28日に最終回を迎える「いいね!光源氏くん し~ずん2」(NHK)で、ヒロイン役を務めているのが伊藤沙莉(さいり・27)だ。

「平安時代からタイムスリップしてきた光源氏(千葉雄大・32)が主人公というラブコメだが、前シリーズが4%前後と、同局『よるドラ』枠としては上々の視聴率をあげたのに続き、今回も好調。伊藤は奇抜な設定にもハマる器用な演技を見せている」(放送記者)

 その少々ハスキーがかった声で、今期の連ドラ「大豆田とわ子と三人の元夫」(フジ)のナレーションも担当した伊藤。昨年以降、連ドラ3本、映画8本出演と露出を増やしている。

現在、舞台「首切り王子と愚かな女」出演中

 伊藤は子役の出身。本人がテレビで語ったところでは、父親が「若干やらかして飛んだ(蒸発した)」ことで姉、兄(漫才コンビ「オズワルド」の伊藤俊介)と共に母親に育てられた。

 2003年、9歳の時、友達と一緒に受けたドラマのオーディションに合格。最初は仕事という概念が理解できず、マネージャーに反抗したこともあるとインタビューで吐露している。

 だが2年後、はまり役に出会う。“いじめっ子”だ。

「『女王の教室』(日テレ)での志田未来に対するいじめっぷりが話題を呼んだ。07年の『演歌の女王』(日テレ)でも端役ながらいじめっ子を演じ、14年の『GTO』(フジ)でも小芝風花をいじめる役。丸い童顔の目が意地悪く据わる瞬間は、地じゃないか? と思わせる迫力だった」(同前)

 

同世代の主演格女優にはなかなかできない役選び

 ドラマでは脇役にとどまっていた伊藤だが、17年、映画「獣道」に主演。風俗嬢役として濡れ場を演じた。

「喘ぎ声を出すためにボイストレーニングに通ったという。いじめっ子役にしろ濡れ場にしろ、人間の本性を隠さない役柄が伊藤の本領。同時期、朝ドラ『ひよっこ』(NHK)にも出演。庶民的な米屋の娘という役柄がルックスとマッチし、お茶の間の知名度を高めた」(芸能デスク)

©文藝春秋

 19年には「これは経費で落ちません!」(NHK)で多部未華子の同僚役。脇役から“二番手”へと位置を固める一方で、昨年は映画「タイトル、拒絶」で、またもや風俗嬢として体験入店する役で主演。

「こういう役選びは、有村架純、吉岡里帆、川口春奈といった同世代の主演格女優にはなかなかできない。本人は仕事にストイックで、インタビューでは演技論を語り、休日には映画を見て勉強。私生活ではまだこれといった浮いた話は出ていない。粒ぞろいの20代後半女優たちの中、役選びの振幅で存在感を出していけるかが勝負」(同前)

 まだまだ光源氏に惚れてるヒマはない!?

2021.07.09(金)
文=「週刊文春」編集部