有機栽培の霧島茶、薬膳カルチャー、おしゃれな木工クラフトも見逃せない

 「茶いっぺ、飲んでいっきゃんせ」――お茶でも飲んでゆっくりしていきませんかという、茶どころ鹿児島らしい昔ながらの挨拶です。とりわけ霧島は、全国的に有名な茶の産地。

 訪ねたのは霧島山の標高200~300メートルに茶畑を持つ「ヘンタ製茶」。茶畑のほとんどが山林に囲まれているため、他所の作物栽培の影響を受けることなく、有機栽培ができるとか。こうした生産者の話を聞きながら購入する茶は、一層味わい深いものになるはずです。

 ヘンタ製茶では、茶農家の在り方や、茶の作られる工程を多くの人に知ってほしいという思いから、小中高生を招いて茶摘み体験や工場見学などを開催。旅行者用のプログラムも予定されています。

ヘンタ製茶

所在地 鹿児島県霧島市牧園町下中津川1052
電話番号 0995-77-2777
※訪ねる場合は要予約
https://www.henta.co.jp/

 ハーブ(薬草)やスパイスを中心とした薬膳素材の専門店「薬膳小町」。店内の工房では、国際薬膳師の資格を持つ店主・永峯真一さん自ら薬膳素材の調合・焙煎を手掛け、普段の暮らしに取り入れやすい形で薬膳を提案しています。

 例えば、ハーブティーバッグやボトルドティー、薬膳シロップ、薬膳粥やカレーの料理キット、フレーバーソルトなど。いずれも体調や体質に合わせて選べるようになっており、希望すれば、心身の悩みに合わせた食事法などのアドバイスもしてくれます。

 霧島の温泉でリラックスした体を、薬膳で健康に導く。そんな気持ちのいい連携が生まれるスポットです。

薬膳小町

所在地 鹿児島県霧島市牧園町宿窪田1983
電話番号 0995-76-1185
営業時間 10:00~17:00
定休日 日曜
https://www.yakuzen-komachi.jp/

 「gallery shop & cafe Mono.」に並ぶ商品は、店主の榮美雪さんが実際に使い、作り手に会い、本当におすすめできるものだけをひとつひとつセレクト。鹿児島県内の作家ものが約半分を占めています。

 暮らしの器から、花器、アパレルなど、多岐にわたる商品構成は、見ているだけでも楽しく、実際に使ってみたくなるものが多々あります。

 店内の一角はカフェスペースとなっており、器を使う楽しさを伝えています。旅先で出会う手仕事の品はまさに一期一会。心に響くものがあれば迷わず手に入れる、が鉄則です。

gallery shop & café Mono.

所在地 鹿児島県霧島市牧園町持松2108-128
電話番号 090-3922-1756
https://www.monoum.com/


 はるかに桜島を見渡し、湯浴み小屋でうるおう宿「界 霧島」。神話の舞台でもあるこの地には、独特の歴史と文化が息づき、自然に添った暮らしがあります。五感を開放して満喫すれば「帰りたくない」というより「また訪れたい」場所になるはず。ゆるやかで濃密な時間をぜひ体験してください。

星野リゾート 界 霧島

所在地 鹿児島県霧島市霧島田口字霧島山2583-21
電話番号 0570-073-0118(界 予約センター)
宿泊料金 2名1室利用時 1名 28,000円~(夕・朝食付き)
客室数 49室
チェックイン 15:00/チェックアウト 12:00
アクセス JR霧島神宮駅より車で約15分、鹿児島空港より車で約45分
https://kai-ryokan.jp/kirishima/
●Wi-Fiあり

Column

ディスカバリーのその先へ 星野リゾートで体験する、新しいニッポンの魅力

日本全国、その土地土地の魅力合わせた宿泊提案をする星野リゾート。その星野リゾートでの宿泊体験を通して、日本の魅力を再発見してみませんか? 

2021.06.09(水)
文=伊藤由起
撮影=鈴木七絵