オーストラリア・シドニー発のオールデイダイニング「bills」。そのオーナーでレストランターのビル・グレンジャーはこれまで多くのレシピ本を出している。

 処女作から20周年を記念する「オーストラリアン・フード」(英語版)の出版を機に、CREAのために味噌を使った特別な3つのレシピを提供してくれた。

 それぞれのレシピの秘話を、ロンドンに住むビルにオンラインでインタビュー。

●ビル・グレンジャーのコメント&アドバイス

 味噌は深みがあって大好きな調味料。ロンドンの自宅でも常備しているんだ。例えば塩キャラメルのように、スイーツにいれると甘さが引き立つんだよ。ブラウニーに味噌を使うと、深みと旨みがでる。ぜひ試してほしいな。

 どうしてブラウニーはずっと人気のカフェメニューなのか。その企業秘密を教えてあげよう。なんといってもすごく簡単で頼れる存在だからだよ。おいしいチョコレートブラウニーを作るのに、技術なんてものはいらないんだ。

 味噌はこの20世紀の「it」な食材だと思う。そのリッチな旨みがキャラメルの甘さのアクセントになり、このクラシックなデザートに新しいツイストを加えるんだ。

 ひとつだけ注意。'MISO'キャラメルブラウニーはかなり濃厚だから、すごく小さく切って少しずつ食べるといいよ。

●'MISO'キャラメルブラウニーの作り方

■材料(20㎝の型)

【'MISO'キャラメル】
・砂糖:110g
・無塩バター:50g 小さくカット
・味噌:大さじ1

【ブラウニーミックス】
・砂糖:250g
・ココアパウダー:85g+飾り付け用にも適量
・小麦粉:55g
・ベーキングパウダー:小さじ1
・卵(L):3つ
・無塩バター:200g 溶かしたもの
・バニラエクストラクト:小さじ2
・ダークチョコレート:200g 湯煎で溶かしたもの

■作り方

(1)'MISO'キャラメルを作る。テフロン加工のフライパンに砂糖を入れる。中火にして、フライパンを回してよく溶かす。溶けたら火を強め、薄い茶色になるまで沸騰させる。薄い茶色になったらすぐにバターを混ぜ入れ、次に味噌を入れる。キャラメルがなめらかで濃厚になったら、火から降ろし、冷ます。

(2)【20㎝の型】を用意。底と側面にバター(分量外)を塗りクッキングシートを敷く。

(3)砂糖、ココアパウダー、小麦粉、ベーキングパウダーをボウルに入れ混ぜて、パウダーミックスを作る。別のボウルに、卵、溶かしたバター、バニラエクストラクトを入れて混ぜる。先に用意したパウダーミックスを少しずつ加え混ぜる。最後に湯煎で溶かしたチョコレートを織り交ぜる。

(4)先ほど用意した型に、(3)のブラウニーミックスをまず半分入れる。そして味噌キャラメルを間に入れ、残りのブラウニーミックスを上から流し入れる。表面を平らにして、180度に熱したオーブンで30分焼く。

(5)焼きあがったら、完全に冷えるまで待ち、小さな四角に切り分け、ココアパウダーを適宜ふるいかける。

ビル・グレンジャー

レストランター。1993年、シドニーにて「bills」を開業。
アボカドトーストやリコッタパンケーキなどシンプルで素材を活かしたメニュー、オーストラリア人らしい気取らないビルのユニークなダイニングスタイルが話題となる。ニューヨークタイムズは「シドニーのエッグマスター」、ワシントンポストが「アボカドトーストを作った男」とキャッチコピーを付けるなど、ワールドワイドに注目を集める存在に。billsはシドニーに3店舗、ロンドンに4店舗、ソウルに2店舗、ハワイに1店舗を構えるまでに。2021年、処女作から20周年を記念する「オーストラリアン・フード」(英語版)を出版。現在はロンドン在住。

bills

https://billsjapan.com/

レストランター、ビル・グレンジャーが代表を務めるオーストラリア・シドニー発のオールデイダイニングレストラン。
国内では、七里ヶ浜、お台場、横浜赤レンガ倉庫、表参道、二子玉川、福岡、銀座、大阪の8店舗。世界では19店舗を展開する。

bills 銀座

https://billsjapan.com/jp/銀座

bills 七里ガ浜

https://billsjapan.com/jp/七里ヶ浜

bills 横浜赤レンガ倉庫

https://billsjapan.com/jp/横浜赤レンガ倉庫