昭和の面白い恋愛エピソード5選

 次は、昭和の面白い恋愛エピソードを見ていきましょう。技術が進歩して便利になった今の時代では考えられないことが起こっていたようですよ。

◆黒電話で話した内容はすべて筒抜け

「信じらんない!! 私たちの話をずっと聞いてたの?」

 昭和は気軽に連絡が取れる携帯電話が存在しなかったため、好きな相手と話す手段がありませんでした。その結果、多くの人は自宅の電話にかけて愛を育んでいたそうです。

 特に黒電話は固定電話なので、自分の部屋で話すこともできず小さな声でコソコソ話をすることも。ただ話に夢中になり過ぎて近くに親や兄弟がいることに気付けず、話の内容がすべて筒抜けになっていたなんてこともあったようです。恋愛模様が家族にバレるなんて信じられないですよね。

◆小石を窓に当てて彼女を呼び出したが...

「なんかロミオ&ジュリエットみたい!」

 技術が進んだ今の時代は「好きな人の顔が少し見たい!」と思ったら、テレビ電話をかけて顔を見ながら話せますよね。たとえテレビ電話が無理でもメールで好きな人を近くに感じられます。

 ただ昭和の時代は話が別。夜中に会いたいと思ったときは自宅に電話もかけられないのです。ただ当時の人は恋愛に積極的なので、居ても立ってもいられず彼女の自宅に訪問。部屋の窓に小石をコツンと当てて会いに来てくれていたようですね。

 しかし、良いことばかりではありません。小石を投げる力加減が分からず窓を割ってしまった体験談を持つ人も。結果的に彼女の両親にバレて説教を食らった話もあります。

◆ポケベルとファックスをフル活用

「今、ファックス送ったからメッセージ確認してね!」

 ポケベルを知っていますか?ポケベルは携帯電話が普及する前に流行した小型通信機器で、数字のみでメッセージ送信を行なっていたのです。たとえば、「14106(愛している)」「0906(遅れる)」「0840(おはよう)」などなど。

 ただ、ポケベルは文字数に制限があったので送れない内容はファックスを使っていたのです。また家族にバレたくない話は、メールのようにファックスを送り合ってメッセージのやり取りをする中高生もいました。今では想像できませんが、手書きのメッセージってなんか素敵ですよね。

◆恋人との待ち合わせは駅前の伝言板

「〇〇駅の西口で待ってるね! 〇〇より」

 携帯電話が存在しない昭和の時代。会う約束をしても何かの行き違いで、相手となかなか会えないこともあります。そんなときは、駅前に設置された「伝言板」を利用するのが一般的でした。

 伝言板は黒板とチョークを使う掲示板のことで、誰でもメッセージを書けます。掲示板に一言メッセージを残しておけば、お互いの状況を知ることができるのです。当時発売された歌謡曲の詞にも頻繁に出現するほど定着した言葉ですが、残念ながら携帯電話の普及と共に消えてしまいました。

◆アッシー・メッシーを使い分ける

「ねえ、どこにいるの? すぐに迎えに来て!」

 バブルを謳歌する女性が都合の良い男友達として利用していたアッシーとメッシー。アッシーは車を出してくれる人で、メッシーは食事を奢ってくれる男友達のことです。アッシーやメッシーに連絡をすれば、いつでも駆けつけてくれます。

 なかには、プレゼントを贈ってくれるミツグくんを確保する女性もいたようですね。複数人のアッシーやメッシー、ミツグくんを抱えることで、「遊びではどこに行ってもお金を支払った記憶がない」と答える女性も多いみたいですよ。

不自由だったからこそ育める愛もある!

 デートや告白はドラマティックな演出をしてくれたり都合の良い男友達を利用したりなど、恋愛を楽しめる環境が整う昭和の時代。

 一方で、携帯電話をひとり1台持つ令和では考えられないほど不便な一面があることも事実ですよね。ただ、不自由だったからこそ育める愛もあります。昭和のような恋愛を楽しみたいなら、携帯電話を利用せずに待ち合わせしてみるのもいいかもしれませんね!

【今回のポイント】

◆不自由だからこそ育める愛もある
◆昭和の男性は好きな女性に対して積極的にアプローチしていた