紙石けん #03

 今回は、今こそ頼りたい便利アイテム、紙石けんをご紹介しています。紙石けん、とは名前の通り、石けんが紙のように薄くなった形状のもの。

 液体タイプや通常の固形石けんよりも携帯しやすく、基本は1回ごとに使いきれるので、あちらこちらで手を洗わねばならないこの状況にぴったりすぎる! と、ここのところ注目度がうなぎ上りなんです。

 3つ目にご紹介するのは、京都の文具メーカーの紙せっけんです。

» 第1回 手洗いの回数が増えたコロナ禍で 昔なつかし「紙石けん」が再ブーム!
» 第2回 携帯したい! 石けん専門店の紙石けん♡ 除菌できて保湿、美肌効果も期待できる


◆紙せっけん

 なぜ文具メーカーが? と思う人もいるかもですが、昭和の時代、紙石けんは、小学生女子の身だしなみグッズのひとつとして、駄菓子屋や文具店で売られていました。

 私も文具店で売られていることを、特に疑問に思ってませんでした。香り付き消しゴムと同じ位置づけだった気がします。

 なので、こちらの会社の製品の中に紙石けんがあっても不思議ではないのですが、こちらの紙石けんは、とにかく種類が豊富です。

 1枚1枚が極薄で、水にもあっという間にくしゃくしゃっと溶けてきちんと泡が立ちます。

 まず大人の女性におすすめなのは、「米ぬか」「緑茶」「コラーゲン」など、スキンケア成分が配合されているシリーズ。他に「黒炭」成分配合のタイプもあります。

 そして驚いたのがコレ! 絵本作家、レオ・レオニ氏のデザインのバージョンがあるのです!

 レオ・レオニといえば、絵本の名作『スイミー』の作者。その作品とコラボした紙せっけんが、全部で4種類あるのです。

 上で紹介しているのは、“フレデリック”のバージョン。このバージョンは黄色い石けんですが、“スイミー”バージョンは水色だったりと、作品ごとに石けんの色も違うので、大人ならコンプリートしたくなるし、絵の楽しさと相まって、子供も嫌がらずに手洗いしてくれそうです。

 絵本業界ではこの紙せっけんは有名なのかもしれませんが、今回初めて出会った私には、こんなに楽しいアイテムがあるんだ、と嬉しい驚きでした。

2021.01.30(土)
構成・文=斎藤真知子