僕はこう見えて盛り上げ役。結構、体張って盛り上げます(笑)

――過去パートで、ヨッチも含め、幼なじみ3人が海岸で戯れる場面がありますよね。友情であり、三角関係でもあり、どことなく切ないムードが漂う印象的なあのシーンでのエピソードや思いはありますか?

 なんか、あのシーンって、実はこの映画を全部説明しているんだよな、と思っていました。

 あの3人は全員、両親も兄弟も身寄りもいなくて、初めてできた友だち。だから、「名も無き世界」というのは「3人の世界」ということで、「一生3人で生きていく」と決めていた、寂しい子どもたちの物語なんですよね。

 キダは、「俺だけ少し近く、遠いところから見た」という立場だと思っています。

――幼なじみの固く結ばれた関係そのものについては、共感できましたか?

 感情移入はできました。世界にひとりしか友だちがいないふたりの話なので……まあ、特殊ですけどね。

 親友とか、本当に信頼して仲の良い友人のために時間を割いたり、努力する気持ちは、僕はめちゃくちゃあるほうなので、すごくわかりました。すんなり入っていけました。

――そういう親しい人たちの前だと、岩田さんはどんなキャラクターなんですか?

 何だろう……?  僕、こう見えて盛り上げ役。結構、体張って盛り上げますから(笑)。

 意外と、そういうタイプですよ。みんなが楽しんでくれるのが好きなんですよね。一体感を求めちゃうから、おもてなしとかも好きなのかも?

――ちなみに、EXILE TRIBEの中で、よく一緒にご飯に行く方はいらっしゃいますか? メンバーさんでも、それ以外でも。 

 僕はね、もう、めっちゃまんべんなく会うタイプ。本当に八方美人のB型だと思います(笑)。仲良くない人が、いないんですよね。

 サシ飯とか、先輩でも誰とでも行けちゃう感じ。何人か可愛がっている後輩もいますけど、彼らが本当の意味で楽しんでくれてるかどうかは……わかんない(笑)。ホスピタリティーも全然完璧じゃないし、呼んどいて先に帰るし。

――逆に言えば、後輩サイドも気を遣わないでいられるという、良き面でもあるのでは?

 うん。最初に、「俺そういう人間だからね」と言ってあるから(笑)、「好きに帰ってね」みたいな感じで。あとは、去年は(三代目JSBの)メンバー全員、ひとりずつ飯に誘いましたね。

2021.01.22(金)
文=赤山恭子
撮影=榎本麻美
スタイリスト=桶谷梨乃(W)
ヘアメイク=下川真矢(BERYL)