#205 Tarama Jima
多良間島(沖縄県)

 宮古島と石垣島のほぼ真ん中に位置する多良間島は、東西約6キロ、南北約4.3キロのサンゴでできた島です。スパッと切り落としたように平坦な地形で、いちばん高いところは高さ約34メートルの八重山遠見台という名の展望台。

 その展望台は、17世紀頃、船舶の航行を監視し、番所に報告して航海の安全を図ったという八重山遠見台の跡地の隣に建てられたものです。

 80段あまりの階段を上ると、多良間島の全体像はもとより、晴れた日には西に八重山諸島の石垣島、北東に宮古島までも肉眼で見ることができ、八重山を近くに見ることができることから、その名で呼ばれていたそうです。

 八重山遠見台から見た多良間島は、とてもわかりやすいです。島の北側に宮古島からのフェリーが発着する前泊港や、フクギ並木が続く集落があります。南に空港があり、あとはきれいに区画されたサトウキビ畑が広がっています。

 ちなみに、NPO法人「日本で最も美しい村」連合にも属しています。

2020.09.26(土)
文・撮影=古関千恵子