こんにちは、新人美容研究家のにらさわあきこです。

 自分で貼るシールタイプの「円皮鍼(えんぴしん)」なる小さな鍼を目尻のシワに使ってみたところ、とてもよかったので、前回ご紹介しました。

 今回は、目的を広げて目の下のたるみや疲れ目やシミ、ほうれい線の解消など、気になるポイントに切り込もうと思います。

まずは貼り方のおさらいから

 教わったのは、今回もコリトレールグループ鍼灸院の広報担当で、鍼灸師の資格を持つ原 一恵さん。前回は原さんに貼っていただきましたが、今回は自分で貼りました。

 最初に円皮鍼の貼り方を、再確認しましょう。

●シワが気になる場合は、円皮鍼をシワの上に直接貼る。
●気になる場所に置いて貼ったら、上から軽くトントンと押して固定する。
●顔の皮膚は繊細なので、シールを貼ってかゆみが出るなら即、止める。
●体に貼る場合は、5日間程度、取れるまで貼っても良い。ただし顔は雑菌が入る恐れもあるので、1日を限度とし、最初は反応を見る意味でも、3~5時間にとどめるのがオススメ。
●顔は慣れたら、夜のお手入れの後、貼りたい場所にしばらく置く。そのまま寝て、朝に取ってもOK。
●1回に貼る数は何個でもいいが、原さん個人は目尻のシワ3本を悪化させないよう、片目3か所ずつ貼っている。   
●筋トレと同じで毎日行うものでなく、取り外したら1~2日は間隔を空ける……など。

 前回、原さんと使った円皮鍼は鍼灸院専用のものですが、原さんによると、「鍼灸院に行く機会のないかたは、皮膚にささらない接触タイプもあるので、そちらで試すといいでしょう」とのこと。

 ドラッグストアなどで購入できます。

ドラッグストアで購入した皮膚に刺さらないタイプの円皮鍼。
ドラッグストアで購入した皮膚に刺さらないタイプの円皮鍼。
中はこんな感じ。鍼先がとがっておらず、刺すのではなくて、接触させるイメージ。
中はこんな感じ。鍼先がとがっておらず、刺すのではなくて、接触させるイメージ。

気になる場所のどこに貼ってもOK

 では、教えていただきましょう。まずは、私が貼るべき場所からです。

「にらさわさんのように、目が疲れやすい人は、眉頭の眉の起点で骨の下にあたる部分や、目尻と眉尻の交わる部分に貼るといいですよ。シミが気になる人は、シミの近くに貼るのもオススメです」(原さん、以下・同)

「プチ鍼 アドバイスシート」(コリトレールグループ治療院提供)。
「プチ鍼 アドバイスシート」(コリトレールグループ治療院提供)。

「目の下のクマやくすみ、たるみが気になる人は『四白』や『太陽』、頬をプリッと上げたい人は『ケンリョウ』というツボを刺激するといいでしょう」

 「四白」は、下マブタの「親指一個分下」で、瞳の下に位置する部分です。

 「太陽」は、疲れ目のところで書いた眉尻と目尻の延長線が交わる部分。

 「顴髎(けんりょう)」は、頬骨の下から指を入れて、「イタ気持ちいい」と感じる部分です。

 自分の指で触ってみると、なんとなく「場所」がわかると思います。

 なお、「プチ鍼は、気になる場所に貼ればいい」ので、必ずしも左右両側をペアのシンメトリーに貼る必要はないとか。

 「片側だけ貼ったら、片側だけ顔が上がるのかしら」とか、「貼る位置が左右でズレたら、バランスの崩れた顔になるのかしら」と心配していましたが、そんなことはないようです。

 それに、考えてみれば、心配ならはがせばいいのです。手軽であるメリットを生かして、我慢や無理はしないでおきましょう。

 では、貼ります。

 今回は、目のたるみを取りたかったので「四白」と、頬をプリッと上げたかったので「顴髎」に貼ってみました。するとほんのしばらく貼っていただけで、明らかに顔の動きがよくなって、可動域が広がった感じがしました。

 しかもそのおかげなのか、顔をどんどん動かしたい気持ちにもなり、表情豊かに過ごせたので、「美顔に近づいている」気もしました。

「ツボのあるところは、血流や筋肉の集まる要所ですし、肌に栄養を届ける内臓へサインを送る場所でもあります。ですので、ツボを刺激すると、確かに美顔に近づきやすくなりますよ」と原さん。

 からくりとしては、Aのツボを押すと、「Aのツボが関連する内臓」に「Aに栄養を届けよ!」というサインが送られ、消化吸収や排泄作用が促進されていくというのです。

 なるほど、だから、「反射区」という概念があるのでしょうか。なんとなくのイメージながらも、納得です。

ほうれい線にはどう貼る?

 次は、気になるほうれい線にも切り込んでいきましょう。

 私の場合、笑ったときに鼻の横からくっきりと線が出るのですが、小鼻の横からしばらく横に伸び、その後「段」みたいになってから、口元に伸びているのですね。

 原さんによると、この「段」になっているところに貼るべし、とのことでした。

 「ほうれい線が鼻横から短めに伸びている方は鼻横に、口元まで伸びている方は、段になっている部分と鼻横のダブルでアプローチするとよいですよ」というのです。

 しかし、それならば、なぜ私は1か所しか指導されなかったのか疑問に思ったのでたずねると、「最初は様子を見る意味もあって、効果的な場所を伝えました」とのことでした。2枚貼るべき人が、様子を見るためにまず1枚貼るとしたら、「段」部分がオススメのようです。

 私は「段」に貼った結果、とても効果を感じました。というのも、1日後にはがしたら、段になっていた線がなんとまっすぐになっていたのです!

 線が消えたわけではないですが、線の位置が上がり、「段」がなくなっていたので、「続ければ、ほうれい線は消えるかも?」とすら思いました。

 円皮鍼、ホント、凄いです。

 ……以上、偶然挑戦することになった円皮鍼でしたが、余りにも効果を感じられたので、出会えてよかったと心から思いました。

 本格的に挑戦してみたいかたは、鍼灸院などに相談に行くと、より丁寧に教えてもらえると思います。

コリトレールグループ鍼灸院

https://www.liu-method.com/

にらさわあきこ

文筆家、美容研究家。NHKディレクターを経て、文筆業に。恋愛や結婚、美容について取材・執筆を続ける中、2019年から美容活動を強化。簡単&ラクに綺麗になるための情報をブログやインスタ、雑誌ウェブなどで発信中。著書に『未婚当然時代』(ポプラ新書)『婚活難民』(光文社)『必ず結婚できる45のルール』(マガジンハウス)など。
インスタ:@akiko_nirasawa_beauty、ブログ:『美活☆365日 簡単&ラク~に綺麗になろう!』

Column

にらさわあきこの日々是実践美容道

 新人美容研究家のにらさわあきこが取り組む美容道。アラフォー超えて、本格的に真剣に取り組むことになった「美容体験」や「美容習慣」の考察記。

2020.03.08(日)
文・撮影=にらさわあきこ