山や海辺など、シチュエーションを想定してリコメンド

 例えば、“「電車」の音楽”。カウント・ベイシーやチェット・ベイカーなどオーセンティックなジャズが紹介されるかと思えば、ブラジルの歌姫、エリス・レジーナの『イン・ロンドン』、1970年代和製ソウルの名盤、小坂忠の『ほうろう』なども顔も出す。

 “「山」の音楽”では、ビル・エヴァンスやアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの傍らに、クラシックピアノの異端児、グレン・グールドや渋谷系に影響を与えたロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズらの作品が並ぶのも面白い。

“「お散歩」の音楽”を紹介したページより。おなじみノラ・ジョーンズをはじめ、ケニー・ランキン、ドリス・デイなどのアルバムが取り上げられている。散歩もまたひとつの旅

 同様に「ドライブ」「海辺」「ピクニック」「お散歩」の際にぜひ聴いてほしい音楽が提案される他、鎌倉で人気の「カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ」マスター、堀内隆志さんによるディスクガイドおよびエッセイ、新進女優・堀杏子さんがヘッドフォンをフィーチャーしたスタイリングを着こなすグラビアなど、単なる名盤ガイドとは一味違ったコンテンツが盛りだくさん。

 旅行をはじめとするあなたのおでかけを、この一冊はドラマティックに演出してくれることだろう。

『「タワレコ女子ジャズ部」のおでかけが楽しくなる音楽案内』
タワレコ女子ジャズ部著
発行 駒草出版
定価 ¥1680
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2012.12.14(金)