皇后雅子さまがお使いできる
20点の宝飾品類とは?

1:御冠(ダイヤ)
2:御冠(菊型)
3:御頚飾(ダイヤ三条)
4:御頚飾(真珠4条)
5:御胸飾(ダイヤ)
6:御襟止(真珠、ダイヤ、円型)
7:御襟止(エメラルド、大、中鳳凰型)
8:御襟止(菊型大1、小2)
9:御襟止(黒真珠、ダイヤ、菊型)
10:御腕輪(黄色ダイヤ)
11:御腕輪(ダイヤ)
12:御腕輪(エメラルド、ダイヤ、菊型)
13:御耳飾(ダイヤ)
14:御耳飾(菊型)
15:御腕輪(サファイアダイヤ囲み)
16:御腕輪(エメラルドダイヤ囲み)
17:御指輪(ダイヤ2ケ、S字型)
18:御指輪(サファイヤ、ダイヤ)
19:御扇子(レース張りダイヤ、白ベッコウ骨)
20:御手さげ(金網製)

 これらは、明治天皇が皇后(昭憲皇太后)にお貸し下げになって以来、代々天皇が皇后に対してお貸し下げになっているものだという。

 大熊氏と磯田氏は「皇后陛下の装身具類」を見て、どのように感じたのだろうか。

大熊 明治天皇はダイヤがお好きだったという逸話が残されていますが、やはりダイヤが多いですね。ちなみに、明治天皇は、贅沢品としてでなく、鉱石としてのダイヤモンドの物質感そのものがお好きだったようです。

磯田 ここには和装の装身具は含まれていないんですね。

大熊 和の装いは「オク」と言って表御殿ではなくて奥御殿、女官たちの手で管理されていると思います。ですから、これはあくまでも儀式用として受け継がれていく御由緒品のみに絞られているのでしょう。

磯田 備考にA型、B型と書かれているのがよく分からなかったのですが、編集部が過去の写真を見比べて調べてくれました。A型、B型を付け替えて、デザインを変えられるようです。雅子皇后は今回、ネックレスを3連から2連にして着用されたそうです。昭憲皇太后は、皇后の中でもご身長が140センチほどと小柄でいらっしゃったので、装身具はそうやって手を入れながら使っているのかもしれません。

 23ページの天皇家の宝物リストから浮かび上がる、126代にわたり天皇家が大切にしてきたものとは何か。ぜひ誌面でも確かめてほしい。

※こちらの記事は、2019年9月20日に公開されたものです。

記事提供:文春オンライン

文藝春秋 2019年11月号

2019年10月10日 発売
定価960円+税
» この書籍を購入する(Amazonへリンク)

2019.10.20(日)
文=「文藝春秋」編集部