1980年代から1990年代にかけて流行した「セーターブック(SB)」。

 編み図と共に人気モデルや駆け出しの若手俳優が鮮やかで個性的なセーターを身にまとった写真実用書について、2回にわたり「基本篇」「会社訪問篇」とお送りしてきました。

 第4回となる今回は、前回に引き続き、座談会の模様をお届け。うっかり「週刊文春」にまで進出を果たしてしまったSB愛好会の面々が「SBの新しい楽しみ方」を提案します!


分類する楽しさ
これぞSBの醍醐味

ハルナ 私がmixi時代から勝手に楽しんでいたのは“SBポーカー”的なこと。その有名人たちの共通項を見つけてSBで縛る、という行為かな。わかりやすいところで言うと、髙嶋家の兄弟縛り、政宏も政伸もセーターを着ている!

オモムロニ。 日本ヴォーグ社さんにおける初代セーターボーイ、野々村真を筆頭に、羽賀研二、神田利則、中上雅巳……と歴代のいいとも青年隊はセーター着がち。

コイシー やっぱお昼の顔で、好印象なのが“着せたくなる”のだろうかね。

ハルナ でも、マンション久保田こと、久保田篤(※)は着てないな。

コイシー 他にもジュノン・スーパーボーイとか(袴田吉彦、柏原崇、葛山信吾)。

ハルナ 仮面ライダーなどのヒーロー系(オダギリジョー、黒田アーサー、細川茂樹、徳山秀典)。

オモムロニ。 「電波少年」で突然人気者になった人たちも(猿岩石、伊藤高史)。

ハルナ 90年代のあのドラマに出てた!みたいな括りで楽しむこともできる。

コイシー あとは多ジャンルの著名人が登場しているのもSBのすごいところ。俳優やモデル以外にもスポーツ選手が着ている。武豊、松岡修造、Jリーガー……、オモムロニ。ちゃんが強く推す“野球選手”もこの枠よね。

ハルナ ちなみに過去に着ていたのは、エモやんこと江本孟紀、現・北海道日本ハムファイターズの栗山英樹監督、かつてはアイドル級に人気があった定岡正二など、みなさん、すべて引退後に着てるね。

オモムロニ。 本音を言えば、各球団の選手達のシーズンオフのちょっと緩んだ身体(=わがままボディ)にセーターを着せたい! 12球団それぞれのシンボルカラーで着せたい!

ハルナ 緩んだ身体(笑)。

オモムロニ。 野球選手とセーターは親和性あるよね。胸板も厚いし、身体もデカいし。

コイシー 若手といえば、大谷翔平はいい! 『Number』の表紙でタートルネックのセーター着ていたけど、すごく似合っていた。

オモムロニ。 スポーツ系といえば、フィギュアスケートの羽生結弦選手もセーター似合うよね。

コイシー あの王子様スタイルには、白系のぴったりしたセーター、もしくは、薄手のモヘアセーターかな。

一同 嗚呼、似合うね。絶対似合う!

オモムロニ。 ジャンル分けといえば、伝統芸能枠というのもあるね。

コイシー 狂言師の和泉元彌、落語家の柳家花緑は着てる。でも歌舞伎の方はいないね。顔が強いとセーターに勝ってしまうのだろうか(勝手な憶測)。

オモムロニ。 中村勘九郎と弟の七之助、タイプは違えど、セーター似合いそうだよね。

コイシー 私は能楽師の野村萬斎がいいな。“シン・ゴジラの動きでお願いします!”って撮影したい(願望)。

ハルナ 今だったら、講談師の神田松之丞かね。着物を脱いでセーターを!

コイシー 松之丞さん、背が高くて着こなしてくれそうだ。

ハルナ ジャンル分けといや、大きな声で言えぬが、“もはや今は見られない人”的なものもおおいに盛り上がる。結構いる……、からね。

コイシー おクスリ系とか暴行系とか、詐欺系とか。芸能界は怖いなぁ。

オモムロニ。 本当はその縛りを画像で並べたいけど、ここは控えておこう。

(※) マンション久保田 かつて野々村真、羽賀研二と共にいいとも青年隊として活躍していた久保田篤は、趣味のパチンコの稼ぎでマンションを購入。別名「マンション久保田」と呼ばれていた。ちなみに現在もタレントとパチプロを兼業している。

2019.03.10(日)
構成=水野春奈
撮影=平松市聖