真正極楽寺が所蔵する「刺繡當麻曼荼羅」の刺繡糸の微細な凹凸までデジタル化し、光源の変化で表情がかわる繡仏の美しさをVRアプリで公開

 真正極楽寺(所在地:京都府京都市、貫主:奥村慶淳)・独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館(所在地:奈良県奈良市、館長:松本伸之、以下 奈良国立博物館)・凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、真正極楽寺が所蔵する、江戸時代に製作された4.12m×3.99mにおよぶ刺繡で表された仏画である「刺繡當麻曼荼羅(ししゅうたいままんだら)」の高精細デジタル撮影と微細な凹凸の質感の情報取得によりデジタルアーカイブを実施。取得したデジタルアーカイブデータを用いて、光源の変化によって表情が変わる刺繡糸の質感を凸版印刷の独自技術により再現し、繡仏の光沢や刺繡技法を鑑賞できるタブレット端末用VRコンテンツ『刺繡當麻曼荼羅』を製作しました。本コンテンツは2018年7月14日(土)から8月26日(日)まで奈良国立博物館で開催される修理完成記念特別展「糸のみほとけ-国宝綴織當麻曼荼羅と繡仏-」で公開します。





「刺繡當麻曼荼羅」(真正極楽寺所蔵)の全体
中央部

■ 真正極楽寺が所蔵する「刺繡當麻曼荼羅」のデジタルアーカイブについて

・日本最大級の繡仏を高精細デジタル撮影
日本最大級となる4.12m×3.99mの「刺繡當麻曼荼羅」を真正極楽寺の本堂にかけ、凸版印刷の高精細デジタルアーカイブ技術を用いて、約38億画素におよぶ高精細かつ映像規格BT.2020(※1)の色域基準に準拠した広色域なデジタル画像を取得。繡仏を描く刺繡糸の1本1本まで鑑賞可能にしました。

・刺繡糸の微細な凹凸の質感を取得
「刺繡當麻曼荼羅」に対して照明方向を変えて複数の写真を撮影し、その得られた画像から入射光と反射光の方向・強度の関係を解析することで、対象物の微細な凹凸などといった質感特性をデータ化しました。この質感データを活用することにより、自由な照明位置から照らされた刺繡の見え方をCGで再現できます。
「刺繡當麻曼荼羅」のデジタルアーカイブ風景
刺繡糸の光沢をVRで再現

■繡仏の複雑な質感を再現した VRコンテンツ『刺繡當麻曼荼羅』
タブレット端末用VRコンテンツ『刺繡當麻曼荼羅』は、取得したデジタルアーカイブデータを活用し、光源の変化によって表情がかわる刺繡糸の光沢感を再現。光のあたり方で刺糸一本一本の輝きが変わる芸術性の高い繡仏を、タブレットを操作することによって間近で鑑賞できます。保存上の観点などから公開日数が制限されている貴重な文化財の新しい鑑賞手法です。

■修理完成記念特別展「糸のみほとけ-国宝綴織當麻曼荼羅と繡仏-」について




■ 真正極楽寺について
真正極楽寺(しんしょうごくらくじ)は、比叡山延暦寺を本山とする天台宗のお寺で、真正極楽寺という名前は「極楽寺という寺は多いけれど、こここそが正真正銘の極楽の寺である」という意味です。一般には「真如堂」と呼ばれていますが、それはもともと本堂の呼び名でした。今から、約1千年前の永観2年(984)、比叡山の戒算上人が、比叡山常行堂のご本尊阿弥陀如来(慈覚大師作)を東三條院(藤原詮子。円融天皇の女御・一條天皇の御母)の離宮があった現在の地に移して安置したのが始まりです。

■ 凸版印刷のデジタルアーカイブへの取り組み
 凸版印刷は人類のかけがえのない資産である文化財の姿を後世へ継承するため文化財のデジタルアーカイブに取り組んでいます。印刷テクノロジーでこれまで培ってきた高精細デジタル撮影、色彩計測に加え、立体形状計測といった技術を背景に、文化財専用の大型オルソスキャナーなど独自の装置開発も推進しています。これまでに国宝「鑑真和上坐像」(唐招提寺所蔵)、国宝「檜図屛風」(東京国立博物館所蔵)など、国内外の数々の貴重な文化財のデジタルアーカイブに取り組んでいます。
さらに、国宝「洛中洛外図屛風」(東京国立博物館所蔵)や重要文化財「東征伝絵巻」(唐招提寺所蔵)など文化財の高品位複製やVR作品の製作など、デジタルアーカイブデータのさまざまな表現手法の開発を推進しています。
URL: http://www.toppan-vr.jp/bunka/

※1 BT.2020
4K・8K解像度の超高精細画質テレビ(UHDTV)が満たすべき仕様についての国際規格。自然界に存在する物体色の99.9%を再現する色域基準。

* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
以 上

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