刮目せよ、ここが本物の「新・東京」だ!

ニユー・トーキヨー田町センタービル店にお邪魔しました。

 「ニユー・トーキヨー」である。

 これこそが、「新・東京」にほかならない。紛うかたなき模範解答だ。そんなわけで、東京を代表する老舗ビアレストランとして知られるニユー・トーキヨーで、宴を楽しんできたよ。

左:うっかり撮影するのを忘れて半分飲んでしまった。“サッポロ生ビール ビヤグラス〈小〉”400円。
右:今月のおすすめはこちら。どれも美味しそうだね!

 せっかくなので覚えておいてほしいが、このチェーンの名は、「ニユー・トーキヨー」であって、「ニュー・トーキョー」ではない。そう、「キヤノン」が「キャノン」ではなく、「富士フイルム」が「富士フィルム」ではないように。

 今挙げた例は、広告業界や出版業界に足を踏み入れたばかりの一年坊主なら必ずや一度は間違えるイニシエーション的な引っかけ問題なので、この機会に覚えておくといい。あと、「太田胃散」を「太田胃酸」とミスタイプしたまま印刷されてしまうのも定番エピソードのひとつ。かつて、俺はやらかしました。この機会に再び謝っておきます。

欲望の赴くままにオーダーしたら、揚げ物ばかりになってしまった。左から、“元祖!かみかつ”980円、“ポテトフライ”500円。

 ところで、律儀に字面の通りに「ニユー・トーキヨー!」と威勢よく叫んでみると、何だかジュリアナ東京のDJ、ジョン・ロビンソンになった気分が味わえるので、一度試してみると面白いと思う。そして、ジュリアナ東京なんか名前すら知らないという若人たちは、この段落、読まなかったことにしてほしいと思う。

 今回の特集の好評を受け、もしも「新・東京ガイド」の第2弾、さらには第3弾が特集として組まれたなら、「第3新・東京ガイド」となって、「新世紀エヴァンゲリオン」ファンにはたまらない見出しになるんではないかと予想する。

渚ようこは、平成の世に昭和の歌謡世界を幻視させる歌手。このアルバムには、浅岡ルリ子「シャム猫を抱いて」、平山三紀「ビューティフル・ヨコハマ」といった名曲のカヴァーも収められている。

 放っておくとどんどん脱線していくわけだが、ニユー・トーキヨー田町センタービル店で杯を重ねへべれけになりつつある俺が言いたいのは、渚ようこが2003年にリリースしたプチアルバム『YOKO ELEGANCE 渚ようこの華麗なる世界』に収められた「ニュー・トーキョー」という楽曲は素晴らしいという事実である。作詞・作曲・プロデュースは横山剣、演奏はクレイジーケンバンド。一聴に値する名曲だ。

 そんなわけで、CREAにおいて、次に「新・東京ガイド」が編まれる時のために、俺が都内のニユー・トーキヨー全店舗を完全制覇するというプランをあらかじめここで公開提出しておきます。以上!

ヤング(やんぐ)
CREA WEB編集室メンバー。好きな動物はカッパとタヌキ。

Column

CREA WEB編集室だより

このコラムでは、CREA WEB編集室の日常を彩るよしなしごとを報告しつつ、CREAおよびCREA Travellerのプロモーションに励んでいきます。紀尾井町から、さわやかな風をあなたに。

2016.02.29(月)
文・撮影=ヤング