その時、その場の気持ちを伝えるタイミングが大事

 人気ショップ「くるみの木」オーナーの石村さんは、店のスタッフ、取引先の作家さんなど、若い人たちに囲まれて毎日を送っている。

「最近、周りは出産ラッシュで。お祝いにかわいいぬいぐるみを探したりして。そんな贈り物はこちらも幸せな気分になるわね」

 目上の人、お世話になった人に贈り物をするのは、ある意味当然だが、年下の若者たちにも、同じように感謝や、祝福の気持ちを伝える……。それが石村さんらしい贈り物のかたちだ。

 気になる作家さんの個展や、展示会などと、日本全国を飛び回る忙しい日々。なので、贈り物も「あっいいな、と見つけたら、“いつかのため”に買っておく」そうだ。実際に買わなくても、○○の店の△△と心にメモをしておく。贈り物で大切なのは、その時、その場の気持ちを伝える、というタイミングだ。「時間がなくて」という言い訳をしなくてもいいように、石村さんの頭の中の“逸品リスト”は絶えず更新されている。

Yukiko Ishimura
奈良市でカフェと雑貨の店「くるみの木」、ゲストハウス、レストラン、ギャラリーを併設した「秋篠の森」を営む。著書に『私は夢中で夢を見た』(文藝春秋)

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2011.11.25(金)
text:Noriko Ichida
photographs:Toru Kometani
styling:Kanae Ishii

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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