『エーミールと探偵たち』×サクランボケーキ

男の子たちははしゃいだ。ホイップクリームてんこもりのサクランボケーキを食べながら、思いつくままに話をした。

『エーミールと探偵たち』より
エーリヒ・ケストナー作・池田香代子訳(岩波少年文庫)

● キルシュ・クーヘン

「“ホイップクリームてんこもり”という表現が、子どもの頃から気になって、おいしそうだなぁと憧れていたのをいまでも覚えています。ドイツらしい四角い形の素朴なサクランボケーキとあわせました。ケーキにそえる生クリームは砂糖なしだと大人の味に」

◆材料(18×18×6cmの型 1台分)
・シロップ漬けのサワーグリオット(ざるに上げて水気をきっておく):250g
・薄力粉:200g
・ベーキングパウダー:小さじ1と1/4
・無塩バター(室温に戻しておく):150g
・粗糖などブラウンシュガー:100g
・卵(室温に戻しておく):2個
・卵黄(室温に戻しておく):1個
・塩:少々

【キャラメルクリーム】
・グラニュー糖:50g
・生クリーム(35%):100g

◆作り方
(1) 卵と卵黄を口つきのボウルに入れて泡立て器でよく混ぜる。
(2) キャラメルクリームを作る。小鍋にグラニュー糖を入れて強めの中火にかける。溶けて泡立ってきたら鍋をまわし、濃い茶色になったら生クリームを入れ、ヘラでよく混ぜあわせる。グラニュー糖がすべて溶けて全体がとろりとなったら火をとめ、常温まで冷ます。
(3) ボウルにバターを入れ、泡立て器でクリーム状になるまで練る。粗糖、塩をそれぞれ少しずつ入れてよくすり混ぜる。
(4) (1)の卵液を、分離しないようごく少量ずつ加えながらよく混ぜる。さらに(2)のキャラメルクリームを少しずつ入れ、よく混ぜる。
(5) 薄力粉とベーキングパウダーをあわせてふるい入れ、ゴムベラでさっくりと混ぜる。
(6) サワーグリオットを加えて軽く混ぜ、クッキングシートを敷いた型に流し入れる。作業台に軽く打ちつけ、平らにならす。
(7) 170℃のオーブンで40~50分焼き、型から出して冷ます。1日くらいおいたほうがおいしい。
(8) 切り分けて器に盛り、泡立てた生クリーム(分量外)をたっぷり添える。

オカズデザイン
吉岡秀治・知子の料理とグラフィックデザインのチーム。著書に『オカズデザインのつくっておく、とっておく』(NHK出版)、『マリネ』(主婦と生活社)など多数。
URL http://okaz-design.jp/

2016.01.12(火)
photographs=Shinsaku Kato
styling=Mariko Nakazato

CREA 2016年2月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

大人の少年少女文学

CREA 2016年2月号

人生の色んなことに迷ったら
大人の少年少女文学

定価780円