日本のみならず、台湾や韓国などでドラマ化もされた伝説的少女コミック「花より男子」(原作:神尾葉子 集英社マーガレットコミックス刊)が、まさかの初ミュージカル化。その舞台で人気キャラF4・西門総二郎を演じる真剣佑。アメリカ・ロサンゼルス出身の帰国子女でもある彼が、初舞台への意気込みを語る。

自分の演技を観た人に夢を与えたい

――大会での優勝経験もある空手をはじめ、乗馬、水泳、ピアノ、フルート、レスリング、水球など、これまでたくさんのことにチャレンジされてきた真剣佑さんですが、いちばん初めの習い事は?

 いちばん最初の習い事は、8歳の頃、両親の勧めもあって空手を始めました。でも、決して無理強いではなく、自分の意志で続けるかどうかを決めたんです。でも、特に将来は何になりたい、ということを考えたこともありませんでした。僕には、少し現実的なところがあって、今やるべきことをしようという考え方だったんです。それで15歳のときに、ふと俳優になりたいと思ったんです。

――何をきっかけに、俳優を目指そうと思ったのですか?

 ある日本映画を観たときに、その作品に主演されていた俳優さんに夢をいただいたんです。だから、今度は僕も誰かに夢を与えたいと思いました。その映画や俳優さんの名前は共演できる日まで、僕だけの秘密なんです(笑)。そのときは、まだ日本で活動しようとは考えておらず、まずは現地のエージェントに入って、いろんなオーディションを受けて、ショートフィルムやCMに出演して経験を積んでいきました。

――その後、2014年春から日本でも活動を始めるわけですが、その理由は?

 しっかりと自分の作品を残したいという思いがあったのですが、アメリカだと大人の俳優さんがメインになる作品が多いんです。60歳を越えていても主役を張れる作品がたくさんある。反対に、10代半ばぐらいだと、子供向けやコメディがメインになってしまうんです。今の年齢で作品を残せるのは日本だ、と思うようになったんです。

2016.01.01(金)
文=くれい響
撮影=深野未季