理想はクセがないことがクセの俳優

――F4での独特なキラキラ感は、どのように出していこうと思われますか?

 絶対にキラキラ感は必要なので、いろいろ考えていますが、まずは背筋を伸ばして……(笑)。それから稽古場での佇まいも類っぽくしているんですが、話しかけるなオーラが出ているのか、昨日も休憩中に共演者の方から「話しかけていいですか?」と言われてしまいました(笑)。ただ、性格的なところは類と共通点が多いと思います。でも、それが役を演じるにあたって、やりやすいかというと、そうではない気がするんです。おバカではっちゃけた役は自分と離れていた分、そこに近づけるためのエネルギーや努力が必要で、自分の中でも頑張っている感じがしたんです。でも、今回はその手応えみたいなものを、どこで感じるのか。そこが探り探りでもあり、楽しみでもありますね。

――今後、将来的にどのような俳優を目指したいと思いますか。また、憧れの先輩俳優がいたら教えてください。

 僕はこういう性格なので、大物になってやるというような野望みたいなものはないんですが、役の大きさにかかわらず、ひとつひとつの作品で、観た人の何か記憶に残る俳優になれたら嬉しいです。それに、何色にでも染まれるような、クセがないことがクセの俳優になるのが理想ですね。憧れていても、その人自身にはなれないと思っているので、憧れの先輩はいませんが、イメージが決してひとつじゃないということで、山田孝之さんが好きです。

白洲迅(しらす・じん)
1992年11月1日生まれ。東京都出身。10年、第22回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストを機に、芸能界入り。翌11年、舞台「ミュージカル・テニスの王子様2ndシーズン」でデビュー。その後、「ごめんね青春!」「学校のカイダン」などの話題作に出演。現在、「仮カレ」に出演中。

「花より男子 The Musical」
超絶金持ち名門高校「英徳学園高等部」に通うことになった牧野つくし(加藤梨里香)。入学早々、学園の支配者「F4」(Flower 4“花の四人組”)のイジメに遭う彼女だったが、持ち前の雑草魂で勇敢に立ち向かう。そんな正義感と不屈の根性に、花沢類(白洲迅)らF4の面々は惹かれていく。
原作:神尾葉子(集英社マーガレットコミックス刊)
脚本:青木豪
演出:鈴木裕美
音楽:本間昭光
主催:東宝 キューブ ネルケプランニング
企画協力:集英社 マーガレット編集部
出演:松下優也(X4)、白洲迅、真剣佑、上山竜治、加藤梨里香、木村了、古畑奈和(SKE48)、玉置成実、生田智子、吉野圭吾、他
(C)神尾葉子・リーフプロダクション/集英社 (C)『花より男子 The Musical』製作委員会2015
2016年1月5日~24日・日比谷シアタークリエにて、2016年1月28日・福岡サンパレス ホテル&ホールにて、2016年2月6日~7日・愛知県芸術劇場 大ホールにて、2016年2月11日~14日・サンケイホールブリーゼにて上演。
http://www.hanadan-m.com/

2015年11月27日(金)にNHKホールにて開催された、音楽プロデューサー・本間­­昭光生誕50周年記念「本間祭2015 ~これがホンマに本間の音楽祭(おんがくまつり)~」に­て。シークレットゲスト出演した、ミュージカルキャストによる劇中歌「高望み」&「恋をしよう」の初歌唱披露映像。

くれい響 (くれい ひびき)
1971年東京都出身。映画評論家。幼少時代から映画館に通い、大学在学中にクイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作を経て、「映画秘宝」(洋泉社)編集部員からフリーに。映画誌・情報誌のほか、劇場プログラムなどにも寄稿。

Column

厳選「いい男」大図鑑

 映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。

2015.12.18(金)
文=くれい響
撮影=深野未季