限定メニューも魅力的な「虎屋菓寮」

虎屋菓寮 東京ミッドタウン店(六本木)
甘味:栗あんみつ、生菓子、栗蒸し羊羹

 季節の生菓子は、和菓子の中でもちょっと特別な存在。味わって美味しいだけでなく、四季折々の情緒を愛でることも楽しいお菓子です。しかしながら店内で味わうことができるお店は少なく、「虎屋菓寮」は、その意味で貴重なスポット。

東京ミッドタウン ガレリア地下1Fの通路に面した入口。

 「虎屋菓寮」は、老舗「とらや」の一部店舗に併設された喫茶室で、赤坂の本店が建て替えに伴い休業している現在は、東京ミッドタウン店、銀座店、帝国ホテル店など、計9店舗があります。そこでしか味わえないメニューが用意されている店舗もあり、東京ミッドタウン店も、そのひとつ。「いちご」や「さくら」など、折々の素材を生かした「季節のあんみつ」は、東京ミッドタウン店限定の看板メニューです。

「栗あんみつ」 1,404円。2015年10月~11月下旬までの期間限定メニュー。「季節のあんみつ」は東京ミッドタウン店の限定メニューですが、「栗あんみつ」だけは銀座店、帝国ホテル店、TORAYA TOKYO、京都一条店でも提供されます(帝国ホテル店のみ価格が異なります)。

 なかでも秋の「栗あんみつ」は、“栗餡”と栗水羊羹、蜜栗が特徴的な人気商品。白餡に裏ごしした栗を合わせた栗餡は、さらりとした上品な味で、あんみつの餡としては斬新なほどの軽やかさです。キューブ状の栗水羊羹はみずみずしく、大きな蜜栗は、一粒で心が満たされます。

シックな雰囲気の店内は、白いタイルがインテリアのアクセントになっています。

 このあんみつは本当に美味しくて素敵なのですが、私がよくいただくのは生菓子。常時6種以上が用意されている生菓子は月の前半と後半で種類が変わるため、メニューを見るのが楽しくて、気付くと勢いで注文しているのです。2015年10月後半現在、ラインナップされているのは「山路の錦」「秋の彩」「竜田の里」「栗蒸羊羹」など。

<次のページ> 文学的な要素のある菓銘の数々

2015.10.28(水)
文・撮影=小松めぐみ