ニューハンプシャー州の渓谷の風景が心を癒す

緑が広がるキャンパスが美しいダートマス大学。

 ハノーヴァー市の中心部にあるアメリカ東部の名門ダートマス大学は、文武両道。大学には、劇場、ミュージアムがあり、周辺でスキーやゴルフも出来て、スキーのオリンピック選手も輩出している。このハノーヴァーから車で2時間ほど離れたポーツマスは、日露戦争終結のポーツマス条約が結ばれたところ。その御礼に日本が送ったサクラが今、ワシントンの桜並木になっている。

大学とミュージアム、ホテルは直結。

Dartmouth College (ダートマス大学)
所在地 Hanover, NH 03755
電話番号 +1-603-646-1110
URL http://dartmouth.edu/

ニューハンプシャーの地ビールのお味は?

 アカデミックな雰囲気に浸った後、ニューハンプシャー州でのアウトドア体験へ。まずはビール醸造所で宿もあるウッドストック・イン・ステーション&ブルワリーで地ビールを一杯。ホワイトマウンテンのきれいな水に冷涼な気候と、おいしいビールを造る条件が揃っている。手羽先を揚げたスパイシーなバッファロー・ウィングとビールは最高の組み合わせ。

左:夏は花が満開となるパティオは、ビール日和で満員。
右:バッファロー・ウィングがビールにぴったり!

Woodstock Inn Station & Brewery
(ウッドストック・イン・ステーション&ブルワリー)

所在地 135 Main St, North Woodstock, NH 03262
電話番号 +1-603-745-3951
URL http://woodstockinnh.com/

こんもりとした林の中を歩いていくだけで気持ちいい。

 そして、向かったフルーム渓谷は、テーブル・ロックの達成感を覚えるハードなトレイルハイクと違って、緑の中、フィトンチッドを吸い込みながら歩く快適トレイルハイク。絶壁の間を流れる清らかなせせらぎや滝、この美しさには心洗われる。リバティー山の麓にあり、観光の時期は雪が降る前まで。

緑とせせらぎに癒される渓谷のトレイル。
木漏れ日も美しい。

 このフルーム渓谷のある一帯、フランコニア・ノッチ州立公園を一望するには、キャノン山のトラムウェイで。4080フィート(約1244メートル)の頂上まで一気に上がる。

頂上にはさらに見晴らし台があって360度の視界が広がる。

Cannon Mountain Aerial Tramway
(キャノン・マウンテン・エアリアル・トラムウェイ)

所在地 260 Tramway Drive, Franconia, NH 03580
電話番号 +1-603-823-8800
URL http://cannonmt.com/aerial-tramway.html

どことなくレトロなマウント・ワシントン・クルーズ。

 自然を満喫したアメリカ北東部の旅、終わりはウィニペソーキー湖でのマウント・ワシントン・クルーズで、暮れなずむ湖の美しい眺めと懐かしい音楽の生演奏に癒された。

旅の最後に、自然を感じながらのスローな時間がいい。心地よい夕方を楽しむ人々のさざめきが対岸からも聞こえてきそう。

 1時間または2時間のクルーズが日中に出ているが、ディナー・クルーズはブッフェを楽しみがら、音楽やダンスでゆっくりと3時間を過ごす。毎晩、音楽の年代やジャンルなど何かしらのテーマが設けられている。この日はフルムーン・ファンタジーで、乗りのよい曲からお約束のチークタイムの曲まで。お誕生日パーティのグループもいて、ハッピーな気分にあふれるクルーズだった。

ディナークルーズは、出航してしばらくすると美しい夕暮れを迎える。
日も暮れて、バンドの音楽に人々も乗り始める。

Mount Washington Cruises(マウント・ワシントン・クルーズ)
所在地 211 Lakeside Ave, Weirs Beach, Laconia, NH 03246
電話番号 +1-603-366-5531
URL http://www.cruisenh.com/

 メイン州、ニューハンプシャー州を巡る旅は、トレイルハイクですれ違った人、一緒にカヤックで湖に出た家族、湖上のロマンチックなクルーズに浸る人など、豊かな自然とそれを心から楽しむ人達との出会いが、アウトドアの心地よさを教えてくれたように思う。

【取材協力】
ブランドUSA

URL http://www.gousa.jp/

ディスカバー・ニューイングランド
URL http://discovernewengland.org/

小野アムスデン道子 (おの アムスデン みちこ)
ロンリープラネット日本語版の立ち上げより編集に携わったことから、ローカルグルメや非日常の体験などこだわりのある旅の楽しみ方を発信するトラベル・ ジャーナリストへ。エアライン機内誌、新聞、ウェブサイトなどへの寄稿や旅番組のコメンテーター、講演などを通して、次なる旅先の提案をしている。
Twitter https://twitter.com/ono_travel

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2015.10.27(火)
文・撮影=小野アムスデン道子