日本だと「鍋は寒い季節のもの」というイメージがありますが、台湾の人は夏でも冬でも、季節を問わずよく鍋料理を食べます。北京・四川・上海・福建などなど、中国のいろんな地方出身の人がいる台湾は鍋の種類も豊富! 漢方薬たっぷりの薬膳鍋や、舌が痺れるほど辛い四川風(マーラー火鍋)で汗を流すもよし、北京風の酸っぱい白菜鍋(酸白菜火鍋)でさっぱりするもよし。まだ暑さの残る台北で、熱い鍋を楽しんでみてはいかがでしょう。

一人鍋もOK! 火鍋のルーツはコレにあり
「元世祖涮羊肉火鍋(台北復興店)」

野菜や練り物がセットになった一人用鍋。400~500元ほどでいただけます。

 日本のしゃぶしゃぶのルーツは北京の火鍋「涮羊肉」(シュワンヤンロウ=羊肉のしゃぶしゃぶ)にある、という説があります。さらにいえば、その「火鍋」自体の起源をたどればモンゴルの羊肉料理にまで遡るというほど、火鍋と羊肉の関係は深いそうです。

 また、羊肉は消化しやすくコレステロールが低い反面、鉄分やビタミンはたっぷり。脂肪燃焼に役立つ成分も豊富なため、ダイエット効果まであるのだとか。

新鮮な薄切りの羊肉を薬膳スープでしゃぶしゃぶにすれば、独特の臭みもマイルドに。

 ここ「元世祖火鍋」なら、一人用鍋のセットがあるので一人でも火鍋を楽しめるほか、夜中の1時閉店なので台北に遅い時間に到着した夜にも行けます。

 特製スープには辛い鍋やすっぱ鍋(酸白菜)など数種類あり、羊肉が苦手であれば鶏・牛・豚・魚とメインのお肉を選べます。野菜はすべて自社農場から。自分で調合できるタレの材料も豊富で、インテリアや調度品の美しさでも、気分が盛り上がります。

元世祖涮羊肉火鍋(台北復興店)
所在地 台北市復興南路1段287號
交通 MRT大安駅から徒歩5分
電話番号 +886-2-2700-8200
営業時間 17:30~25:00

2015.10.27(火)
文・撮影=矢作晃之