ローカルブームを牽引するのはブルックリンだ。

 エコノミーショックのあとマンハッタンからブルックリンに移った若者が起業し、ブルックリン産の物作りにチャレンジした。

 流行りに乗っかっただけの人たちはもういない。いま軌道に乗っているのは、商品への愛と地元とのコミュニケーションを大切にしている“ヒップスター”ばかりだ。

» 第1回 人気のアーバン・ワイナリー「Brooklyn Winery」
» 第2回 地ウイスキー蒸留所「Kings County Distillery」
» 第4回 日本未輸入の大人チョコ「Nunu」
» 第5回 メイドインNYのジャム「Anarchy in a Jar」
» 第6回 ホットソース専門店「Heatonist」

◆ Brooklyn Brewery (ブルックリン・ブリュワリー)

濃さと苦みに加えてフルーティな香りが特徴

左からドライで夏向けのブルックリン・サマー、北海道で生まれたホップで醸造したソラチエース、パイナップル風味のブルックリン・イーストIPA、代表的なブルックリン・ラガー。
ツアーで見せてもらえる醸造所。現在は29カ国に輸出している。

 1988年創業の「ブルックリン・ブリュワリー」は、旅行客にとってブルックリンを訪れる最大の目的地となるまでに成長した。

 AP通信の記者だったスティーブ・ヒンディが、自宅でのビール造りに没頭し、起業に至った。ブルックリン・ラガーに代表されるここのビールは、西海岸のそれとは違い、濃さと苦みに加えてフルーティな香りが特徴。日本が初めて輸入したというから飲んだことのある人も多いだろう。

 しかし、ここで飲むできたてのドラフトは格別だ。週末だけで4000人が訪れるというのもうなずける。賑やかでおしゃれで美味しいブルックリンを味わうにはもってこいの場所だ。

ツアーを担当してくれることもあるテリーは、各ビールにまつわるストーリーも教えてくれる。

Brooklyn Brewery(ブルックリン・ブリュワリー)
所在地 79 N 11th St., Brooklyn, NY
電話番号 +1-718-486-7422
営業時間 ツアー 月~木曜 17:00~(要予約)
テイスティングルーム 金曜 18:00~23:00、土曜 12:00~20:00(日曜 ~18:00)
URL http://brooklynbrewery.com/

文=CREA Traveller編集部
撮影=橋本 篤
コーディネート=日比野靖代(fish*co.)