マレー半島とボルネオ島北部にまたがる常夏の国、マレーシア。実はこの国、知る人ぞ知る美食の国なのです。そこでこの連載では、マレーシアの“おいしいごはん”のとりこになった人たちが集う「マレーシアごはんの会」より、おいしいマレーシア情報をお届け。多様な文化が融け合い、食べた人みんなを笑顔にする、とっておきのマレーシアごはんに出会えますよ。

香り、味、そして見た目すべてが揃った完璧ごはん「ビリヤニ」

 中東やインド、その周辺国で主に食べられている「ビリヤニ」。パラパラとした細長い形の香り米「バスマティライス」を、スパイス、そして肉や野菜とともに炊き上げる、いわゆる「炊き込みご飯」です。人気の理由はスパイスから発せられるその香りと独特な味にあります。そして、人々の心をとらえて離さない、カラフルに色づけされたそのルックスも人気! 香り、味、見た目の三拍子揃った、まさに完璧ごはんとも言えるこの「ビリヤニ」、実はマレーシアでも食べることができるんです。しかも、マレーシアならではの進化バージョンのビリヤニがいただけます!

大きなお鍋にたっぷりと入ったビリヤニ。具の肉を一晩マリネしたり、クミンやコリアンダー、ターメリック、クローブなどのスパイスを多用するため、一気にたくさん炊き上げることで美味しいビリヤニができる。

 16世紀頃から、中東やインドの貿易商たちが航路として訪れるようになったマレーシア。その地理的要因から、その地域の食文化が入り始め、このビリヤニも伝わったと言われています。お米にしっかり味が付いていて具だくさんのビリヤニですが、中東やインド周辺国では、ライタと呼ばれる酸味の強いヨーグルトや、地域によってはカレーを1~2種類かけていただくことが多いです。

ペナン島の人気店「カユ・ナシ・カンダー」のビリヤニ。手前のほんのりイエローのご飯が、スパイスがたっぷり入ったビリヤニで、共にサーブされたカレーやお肉などのおかずと一緒にいただく。

 ではそのビリヤニ、マレーシアではどうやって食べるのでしょう? もちろん本家のスタイルをそのまま受け継いでいるお店もありますが、やはり多民族が暮らすマレーシア。それぞれのいいところをチョイスし、マレーシアならではのアレンジが加えられて今のマレーシアのビリヤニスタイルが出来上がっていったのです。まずは、そんな代表例とも言えるビリヤニをご紹介します。

<次のページ> 手軽な「ナシ・カンダー」でビリヤニをチョイス!

2015.10.18(日)
文=三浦菜穂子
撮影=三浦菜穂子、古川音

SHARE

この記事が気に入ったら「いいね」をしよう!